調子を取り戻した米ヤフー、次の一手は?--第3四半期決算発表

文:Elinor Mills(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2007年10月17日 16時58分

UPDATE Yahooの最高経営責任者(CEO)Jerry Yang氏は、同社の出血を何とか食い止めたかもしれない。

 Yahooの第3四半期決算はアナリストの予測を上回った。米国時間10月16日午後に行われた電話会議でも、Yahooの幹部らは同社の将来を楽観視しているようだった。

 Yahooの発表によると、同社の第3四半期の売り上げは前年同期比12%増の17億7000万ドルだったが、純利益は前年同期からわずかに減少した。しかし、この発表を受け、Yahooの株価は時間外取引中に10%以上上昇した。

 では、Yahooは今後何をすべきか。

 第一に、Yahooはオンライン広告事業の売り上げを増加させる必要がある。同社は数年前につまずき、Googleの独走を許した。そして、両社の差は広がる一方だ。Yahooは、同社の新しい広告プラットフォームがGoogleのそれと比較し、少なくとも同等か、あるいは優れていることを認識し、広告主やウェブサイト運営者との契約件数を増やす必要がある。

 また、Yahooは技術革新に立ち戻る必要がある。かつてYahooは、素晴らしい新製品とともに急成長を遂げていた。あの頃のYahooは一体どこに行ったのか。何よりもまず、Yahooは技術企業であり、決してメディア企業ではないということを技術者でもあるYang氏自身が思い出す必要がある。

 またYahooは、オリジナルプログラムを作成するメディア企業に本当になりたいのか否かを決断する必要がある。同社は、長年オリジナルコンテンツ制作を手掛けてきたが、決して成功ばかりではなかった。もしオリジナルのコンテンツ制作に本気で取り組む気がないなら、直ちに手を引き、他の事業に集中すべきだ。

 Yang氏によると、Yahooには向こう数年以内に達成したい3つの中核的な目標があるという。

 第一の目標は、「インターネットを利用している大半の消費者にとってのスターティングポイントとなる」ことだ。たしかに、Yahoo Mail、Yahoo Finance、Sports、Newsは人気もあり、優れたサイトだ。しかし、これらは十分と言えるだろうか。

 Yang氏によると、2007年夏に組織再編の一環としてTerry Semel氏がCEOを辞任して以来、Yahooは広告収入で運営するビジネスモデルの方が良いとの判断から、会員制の音楽サービスを打ち切る決断をしたという。また、同社のオンライン写真共有サイトYahoo Photosを閉鎖してFlickrに一本化したり、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の「Yahoo!360°」と同社の他のサービスとの統合を進めている。これは素晴らしいことだ。Yang氏によると、同社は向こう数カ月以内に他の「単発」サービスを打ち切る予定で、現在は、欧州の価格比較ショッピングサービスのKelkooに注目しているという。結構な話だ。

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