UPDATE 仮想世界プラットホーム開発企業Multiverse Networkは米国時間10月9日、Googleの3Dモデル用オンラインライブラリ「3D Warehouse」のモデルや「Google Earth」の地形を使って、オンラインのインタラクティブ3D環境を新たに作成することを可能にするパートナーシップの発表を予定している。
考え方はシンプルだ。ゲーム開発者向けに仮想世界の設計ツールを提供するMultiverseの技術を使うことで、Googleの3Dソフトウェアツール「SketchUp」で作成された3Dモデルのほとんどが選択可能となり、Google Earthから地形がインポートできるようになる。地形のインポートは、特定の経度と緯度のデータを入力すること定義できる。
例えば、サンフランシスコ市街上に仮想世界を構築する場合、今回の新技術を使って同地域自体を作成し、既に作成および3D Warehouseにアップロードされているデジタル版の現実世界の建物を配置する。
Multiverseの共同設立者Corey Bridges氏は、「今回の目的は、Google Earthを見ながら3D Warehouseから持ってきたものを使い、マルチバース世界をすぐに作成可能にすることにある」と述べる。「われわれが達成したのは、(Googleの技術を)仮想世界作成ツールとして使い、より効率化されたインターフェースを提供することだ」(Bridges氏)
Googleが提供するこれらの情報を取り込むことは、これまで空想の域を出ない話であった。Multiverseは、同社プラットホームを使って作成した仮想世界にSketchUpのモデルをアップロードすることを一時的に可能にしていた。しかし、同社が10日に発表予定の技術「Architectural Wonders」は、その概念をより幅広い形で実現しており、明らかに必要と一部で望まれていた技術統合に対する答えとなる。
「Metaverse Roadmap」の共著者で新興企業Wello Horldの共同創設者であるJerry Paffendorf氏は、「Googleの企業ミッションは、世界の情報すべてを広く利用可能および有用なものとすることにある。今回の件は、世界すべてを広く利用可能および有用なものとすると言え、それが魅力的な理由でもある」と述べる。
Google EarthとSketchUpの情報に基づいた3D大規模マルチプレーヤー環境の提唱者の1人であるPaffendorf氏にとって、Multiverseの技術はまさに画期的といえる。
Paffendorf氏は、Architectural Wondersプロジェクトが仮想世界デザイナーにモデルやGoogle Earthの地形の取り込みを可能にするだけでなく、多くのメタデータにより強力なものになることを特に期待していると述べる。メタデータとしては、個人的な注釈や写真などが多数のユーザーにより既に追加されている。
もちろん、このようなデータ利用を可能にしているのはArchitectural Wondersプロジェクトだけではない。うわさによるとGoogleは、仮想世界のプロトタイプ開発に取り組んでおり、真偽のほどは不明だが、そのベータテストがアリゾナ州立大学下で進行中といわれている。
また、先週の「Demo」カンファレンスで公開された別のプロジェクト「SceneCaster」は、3D Warehouseのモデルを取り込むことで3Dの「シーン」を作成し、ブログやFacebook、さらにはFlickrに貼付けることを可能にする。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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