UPDATE 次の2世代のチップセットの予定が定まり、Intelは低消費電力に向けた今後に期待している。
Intelの最高経営責任者(CEO)であるPaul Otellini氏は米国時間9月18日、サンフランシスコのモスコーンセンターで「Intel Developer Forum」を開幕するにあたり、基調講演でこのように発言した。Intelは、「Penryn」チップのサーバとハイエンドデスクトップ版を、感謝祭の連休前にリリース予定というこれまでの報道どおり、11月12日にリリースする。またIntelは、同社のチップ設計をさらに抜本的に改善した「Nehalem」の設計も完了している。
より興味深い話は、Otellini氏が示したIntelの2010年までの目標であった。同社は、45nm製造技術を利用した世代のプロセッサを2009年までに出荷する予定である。これには、競合相手であるAdvanced Micro Devices(AMD)の「Fusion」チップに対する計画と同様に、プロセッサ上に直接グラフィックスが搭載される。Intelは、KDDIとの共同事業に出資予定で、日本においてWiMAXネットワークの構築を計画している。また期待されていたとおり、Intelは、同社のMobile Internet Devices(MID)向け低消費電力チップについて語り、2008年には同社のハンドヘルドコンピュータチップの消費電力を、「Silverthorne」プロセッサの10分の1に低減する予定であると述べた。
これが、この10年間はやや苦戦したIntelが飛躍を目指すための計画の全体像である。しかし、特に今後5〜10年間でPC市場は成熟を迎えるため、将来の戦略も考えておかなければならない。それには3つの要素がありそうだ。まず1つめは、PCやサーバプロセッサという基盤市場において無駄な時間を設けてはならないという点である。
そのためOtellini氏は、より緩やかに製造技術を遷移させ、同社が全く新しい製造技術による新しいアーキテクチャを突然導入することがないように、また、同社の次のチップが登場するまでの期間が長くなりすぎないようにする。それには、その間にAMDに先を越され、多大な市場シェアを奪われることを防ぐ目的がある。それはまさに、2002年から2006年の間に起きた出来事を表しているといえよう。
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