Googleは、環境により優しい自動車を実現するために、さらなる投資を行う。
大手ウェブ検索サイトGoogleの非営利部門であるGoogle.orgは米国時間9月12日、プラグインハイブリッド車(家庭用電源で充電可能なハイブリッド車)など、(環境を破壊せずに)持続可能な交通の実現に関わる企業に総額1000万ドルを拠出すると発表し、公募を開始した。
Google.orgによると、今回の公募(手続きはすべてオンライン上で行われる)は、よりクリーンな交通手段の開発を大規模に促進し温室効果ガスの排出を削減するために行われるという。
審査に合格した応募企業には50万〜200万ドルを投資するが、役員は派遣しない。
要項によると、「プラグインハイブリッド車、電気自動車、Vehicle-to-Gridソリューションの広範な商用化を可能にする革新的な取り組み、チーム、技術を持つ営利企業」を対象とする。
テーマは電池に関する技術からサービスに至るまで、プラグインハイブリッド車の開発普及を促すものであれば何でもよい。審査はGoogleの従業員とその分野の専門家により行われる。
Googleは2007年6月、社用車をプラグインハイブリッド車に転換する計画である「RechargeIT」を立ち上げた。対象は、電力網から充電し、電力需要の多い時間帯には電力の供給も可能なプラグインハイブリッド車だ。さらに同社は、発電量1.6メガWという巨大な太陽光発電装置を導入したほか、地球温暖化対策に取り組む複数の非営利団体に100万ドルを提供してもいる。
Googleは声明で、「交通セクターの変革に要する全費用を考えたとき、1000万ドルはいかにも僅少だが、今回の公募が大きな反響を呼び起こすことを期待している。プラグインハイブリッド車の普及には、自動車会社による商用化が必要なだけでなく、企業社会全体が積極的に取り組む必要があるのだ」と述べている。
プラグインハイブリッド車に対するこうしたGoogleの思い入れにもかかわらず、一般消費者にとって、プラグインハイブリッド車が現実的な選択肢になることはほとんどない。一部の自動車会社がプラグインハイブリッド車に取り組んではいるが、利用するには膨大な費用を掛けて改造する必要があるからだ。
Electric Power Research InstituteとNatural Resources Defense Councilの最近の研究では、一部でも電力網を利用する自動車は従来の自動車よりも環境汚染の発生が少ないとされている。
応募期限は、2007年10月22日までとなっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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