通信社のAgence France-Presse(AFP、本社:パリ)がGoogle(本社:カリフォルニア州マウンテンビュー)とライセンス契約を交わした。これにより、「Google News」へのAFP記事掲載を巡る両社の論争が終結した。
米国時間4月6日に発表されたこの契約により、Googleは、ニュース記事や写真を含むAFPのコンテンツを自社のGoogle Newsアグリゲーターを含む各種サービスに掲載可能になる。いずれも、それ以上の詳細や金銭面の諸条件については明らかにしていない。
AFPは2005年3月、ヘッドライン、写真、要約記事がGoogleのニュースサイトに無断で掲載されていると主張し、1750万ドルの損害賠償支払いを求めて著作権侵害でGoogleを提訴した。だが、AFPは6日の契約締結を受けて訴訟を取り下げた。
AFPの代理人を務める弁護士のJoshua Kaufman氏は、「Googleによる使用は公正な使用ではなかったが、(AFPのコンテンツに関しては)新しい契約ですべての使用が許可されたため、AFPとGoogleの間には問題がなくなった。われわれは、Googleのすべてのサービスに加え、今後登場する新サービスでもAFPのオンライン配信ニュースが利用可能なライセンス契約を結んだ」と述べている。
Kaufman氏は具体的賠償内容には触れなかったが、契約が即刻有効になっていることを述べた。同氏は、「われわれの知る限り、(AFPのコンテンツは)すでに(Googleサイトに)掲載されている」と語っている。
Googleの広報担当Ricardo Reyes氏は、新しい契約により「AFPのオンライン配信ニュースが革新的な新しい方法によって劇的向上を果たす」ことに楽観的であることを強調した。Reyes氏はさらに、「新たなコラボレーションにより、Google Newsを中心にGoogleの各種サービスでAFPの独自の報道活動や速報が確実かつ容易に見つけ出せるようになる」とも加えた。
Googleは2006年8月、Associated Press(AP)とも同様の契約を結んでいる。Googleはこの契約により、APへのニュースや写真の使用料支払いに同意したが、Google Newsアグリゲーターではコンテンツを使用しないことを示唆していた。むしろ、APのコンテンツはこれからデビューするGoogleのサービス向けになると考えられている。
まだ開始されていないこのサービスは、6日に明らかになったAFPとの契約に深く関係する可能性がある。Kaufman氏は、GoogleがAFPのコンテンツを組み入れた「興味深い大規模新プロジェクト」の公表を示唆しているが、これが8月のAPとの契約時に言及されたGoogleの新サービスであることを明確に示すものは何もない。
著作権を巡っては、Googleはニュース以外でも問題を抱えている。「Library Project」と、これに関連する「Google Book Search」は、出版業界の各方面で論争を呼んでいる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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