特定非営利活動(NPO)法人のJapan Venture Research(JVR)は8月30日、大学、研究所、シンクタンク、ベンチャーキャピタル(VC)、ベンチャー起業家に向けて、ベンチャー企業の資本政策情報のデータベースサービスの提供を開始した。
今回提供を開始するデータベースは、会社設立から上場までの資本政策情報、主に第三者割当増資などによって資金を増加させていく過程時のベンチャーキャピタル(VC)名やファンド名、株価、増株数、調達金額などのデータを蓄積したもの。また、上場までの会社業績、売上高、利益、社員数も各期ごとに調査している。
これらの情報は一般に公開されていないことから、1社ごとの調査が必要であるため、データの蓄積には多大な時間と労力を必要としたという。
同データベースにより、ベンチャー企業が成長、発展をする過程で第三者割当増資などの資金調達を行うにあたり、これまで不透明であった企業価値評価や資本政策の実態が明らかになるとしている。
また、業種やビジネスモデル、事業成長の度合いなどにより、ベンチャー企業それぞれの資本政策の傾向と対策を分析することができ、さらに、ベンチャー企業に資本投資を行っているVCの実態や、VCとそのファンドがどのような分野に投資しているのか、どの成長フェーズに投資しているのかも把握することができるという。
現在、2000年から2007年までに新興市場に上場したベンチャー企業のうち、VCが出資を行ったベンチャー企業の約450社を対象に会社設立から上場までの調査・分析が進み、データベース化されている。また、内外のVC約150社およびその440のファンドの投資内容も検索可能になっている。
今後は、データベース化の対象を未公開企業にまで広げ、訪問調査を行うことで資本政策情報を収集し、データベースのさらなる拡充を図るとしている。
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