その後Microsoftは、ユニファイドコミュニケーションをサービス形式で提供する動きについて明らかにしているが、移行時期については設定されていない。
OvumのアナリストJan Dawson氏は「MicrosoftとCiscoの間で戦争が始まりつつある。とくにユニファイドコミュニケーション市場が主戦場になるだろう。Ciscoが最近行ったWebEx買収は、この争いへの大きな援護射撃になった。両社はこの市場の2大勢力として、ますます競争力を高めつつある」と述べた。
同氏は「最前線における両社営業部隊の活動や研究施設におけるエンジニアの動向が、共同作業の可能性に関する市場認識を大きく左右するだろう。プロプライエタリな技術によって競争上の優位性を求めることと、オープン標準により相互運用性を実現することの葛藤が続き、両社とも、どこに線引きをすればよいのかについて困難な決断を迫られるだろう」と述べた。
両社の緊張関係は、市場の急成長によって加速するかもしれない。Infonetics Researchのアナリストによると、世界のユニファイドコミュニケーション製品売上は2005年から2006年の間に21%増加し、1億9100万ポンドに達した。
Infoneticsによると、世界のユニファイドメッセージング市場ではAvayaが売上トップである。しかし、Nortel、Cisco、Alcatel-Lucentなどの競合各社(順位もこの順)が着実に勢力を伸ばしているという。NortelはMicrosoftのユニファイドコミュニケーションプラットフォーム構築にも協力した。
Yankee GroupのアナリストZeus Kerravala氏は「どの分野にもまして、ユニファイドコミュニケーションは、芽生え始めたパートナーシップにとって試金石となりそうだ。一定の協力関係が企業間で構築されることは間違いないが、競争の激化が見込まれるユニファイドコミュニケーションは協力関係を維持するのが難しい分野だ。ユーザーとの接点を増やすアプリケーションでもあり、各社ともこれを押さえたがっている」と述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
パナソニックのV2H蓄電システムで創る
エコなのに快適な未来の住宅環境
OMO戦略や小売DXの実現へ
顧客満足度を高めるデータ活用5つの打ち手
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」