さっそく通話してみる。ケータイ本体でダイヤルをプッシュして通話ボタンを押すと、耳元で呼び出し音が平然と鳴り出す。今までのケータイの使い勝手では、ボタンを押して耳に当てなければ音が聞こえなかったので、コードもなく音が鳴るBluetoothヘッドセットの慣れない感覚に、多少驚いてしまう。聞こえてくる音声は圧縮がかかっている様子もなく、とてもクリアに聞こえるし、相手にも声がキチンとクリアに届いているそうだ。
EarSet 2には2つのマイクが内蔵されており、双方の音声は特殊なフィルタを通る。この2つのマイクによって、ユーザーの喋る声のみをナチュラルに相手に伝えるBang & Olufsenの電話機の技術を生かしたノイズキャンセル機能を実現しているそうだ。ヘッドセットを使うシチュエーションを考えると、決して静かな場所には限らず、むしろ街中やオフィスの中など、周囲の音がうるさい場所が多い。Bang & Olufsenの音へのこだわり、と言うポリシーが、この小さなヘッドセットに込められている。
さて、電話を受けるとき。EarSet 2を装着しているときに着信すると、耳の中でブザーが鳴る。有線のイヤホンマイクを使っていた頃は、設定していた着信音と同じ音が鳴るが、EarSet 2の場合はその機器が持っている音が鳴る。この音もシンプルで心地よい。電話がかかってきたら後頭部側のスイッチを押し込むと通話がつながる。切るときもスイッチを押し込めばよいし、通話が切れれば自動的に切断される。
もちろん通話中に後頭部側側面にあるスイッチを操作すれば、相手の声のボリュームを調節できる。ちなみに待ち受け中にこのスイッチを上下に操作すると、着信時の呼び出しの音を調節することができ、ボタンを長押しすると、直前の通話先に電話をしてくれる。電波の状況が悪かったりして通話がとぎれても、ケータイ本体を取り出すことなく通話を再び再開できる気配りもうれしい。
ここで1つトライ。電話がかかってきているときにEarSet 2を装着しておらず、電源もOFFになっていた場合どうなるか。ケータイのBluetoothをONにしっぱなしにしていれば、着信が始まったときにEarSet 2をONにして耳にかけて、スイッチを押し込めば、10秒ほどで着信に出ることができた。そのため常に耳にかけてONにしておかなくても、手元にEarSet 2だけあれば、ケータイの受話器としてキチンと役立つことが分かった(SoftBank 911Tとのマッチングの場合)。
2つ目のトライは、ワンセグなどのメディア再生の際の音声を送れるかどうか。デフォルトではどうやらNOのようだ。プロファイルはヘッドセットとしてしか認識されていないようなので、SoftBank 911Tのワンセグの音はEarSet 2からは流れてこなかった。この仕様はやや残念なところだが、できればステレオで音声を楽しみたいAVプロファイルのソースを考えると、特に不満になる要素でもないかも知れない。
3つ目のトライは到達距離。僕の表参道のオフィスで、3m先にあるミーティングテーブルにケータイを置いてデスクで仕事をしたり、そこから壁が挟まる5m先のキッチンにコーヒーを取りに行ったりするくらいではまったく途切れることはなかった。しかも着信があったときに耳にかければ間に合うので、まさにケータイのコードレス受話器のような位置付けとして快適に使うことができた。
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