Googleがプライバシーポリシーについて説明するビデオをYouTubeに公開した。
Googleの国際プライバシー担当顧問Peter Fleischer氏は米国時間8月8日、Googleが技術系以外の人向けに、同社における「クッキー、IPアドレス、ログ」の扱いを説明するビデオを公開したことをブログで明かした。YouTubeは現在、Googleの傘下にある。
ZDNet.co.ukの理解では、Googleのプライバシービデオは同社がEUのプライバシーに対する懸念を鎮める試みの一環だと思われる。
しかし、Googleはビデオを掲載した理由について、「透明性を高め、ユーザーが状況を理解した上でサービスの利用方法を判断できるようにするため」サーバのログやクッキーの説明が必要だと、説明する。
シニアサポートエンジニアのMaile Ohye氏は、「Google Privacy Policy: Plain and Simple(Googleのプライバシーポリシーをわかりやすく簡単に)」というタイトルのこのビデオのなかで、「われわれは、[Googleの]検索結果を向上させ、セキュリティを維持し、不正行為を防ぐ目的で、検索の基本情報を記憶します。情報がないと、これまでの検索性能や安全性を維持できません」と述べている。
ビデオには、サーバログを保管するセキュリティ上の理由について言及がない。しかし、Googleの広報担当は、「時間の経過に伴うデータの傾向が見られれば、Googleのシステムやユーザーに対するハッキング攻撃を特定しやすくなる」と語っている。
Fleischer氏はこれまでの慣行を守るべく、Googleのセキュリティ手法について詳細を明かすことには消極的な姿勢を示した。
ビデオと、GoogleブログへのFleischer氏の書き込みには、Googleのサーバログ保存期間に対してEUが抱くプライバシーへの懸念に関して言及はない。
欧州のプライバシー専門家からなる団体Article 29 Data Protection Working Partyは5月、「Googleが示した18〜24カ月という保管期間は、欧州のデータ保護法制の要件に合致するようには思えない」と懸念を表明する公開書簡を出した。同監視団体は、2年に短縮されてはいるが、Googleのクッキー保存期間は「それでも長すぎる」としている。
EUでは、Google以外の主力検索エンジン各社についても、ログ保存期間に関するポリシーを調査することになっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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