中国ではAMDが健闘し、Intel並みに支持されている。CNET Chinaグループで、中国で著名なIT系ポータルサイトの中関村在線によると、毎月行う「IntelとAMDのどちらのメーカーに注目しているか」という調査について今年上半期分をまとめた結果、全体の50.7%がIntelを、残りの49.3%がAMDを支持するという結果となった。
CPUのブランド別で見ても、最も多くの支持を集めたのがAthlon64 X2(33.1%)となり、2位以下のPentium D(15.7%)、Core2 Duo(13.9%)、Pentium 4(11.8%)、Athlon 64(10.5%)、Sempron(5.4%)、Celeron D(5.1%)と2位以下を大きく引き離した。
Pentium DがCore2 Duoより人気であることに日本の読者は違和感を持つだろう。CPUの販売価格別でみた、注目するCPUでは「600元以下(9600円以下、50.2%)」のローエンドCPUが半分以上を占め、残りの半分のほとんどが「600〜800元(9600〜12800円、19.8%)」「1001〜1500元(16000〜24000円、13.4%)」「801〜1000元(12800〜16000円)」とミドルレンジのCPUであり、「1500元以上(24000円以上、4.5%)」の回答がわずかであるという結果を踏まえると、日本円でおよそ1万円以下の価格帯のCPUの中でコストパフォーマンスが優れたCPUを中国人は好むことが伺える。
実際2007年4月には中国でもAMDの大幅な価格改定により、AMD製CPUが安価で買えるようになった結果、注目度でAMD(52.9%)がIntel(47.1%)を越すという現象がおきた。
中国におけるIntelとAMDの戦いは価格競争だけではない。中国でのイメージ戦略においても、たとえばIntelは2007年3月末に、遼寧省大連に300mmウエハの「Fab 68」を建設すると発表し、また4月は北京でIDFを開催した。一方先月26日に、北京大学がAMDの技術供与によって完成させたX86互換CPUを発表した。発表では、クロック数など詳細なスペックは公表されなかったが、北京大学の独自CPUが載ったハードウェアによりWindows XPやそれ以前のWindows製品、それにLinuxがそれぞれ稼動することをアピール。AMDと中国政府との技術供与に関する調印は2年前のことだが、今回の発表により、AMDが中国に貢献する企業として再度注目を浴びた。
ちなみにこの発表に、AMDを評価する読者のコメントが寄せられる一方、2006年の中国独自開発を謳ったCPUの「方舟」やDSPの「漢芯」の捏造事件があったのを背景に「また嘘でなければいいけど」というコメントも数多く寄せられた。
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