ワシントン発--AT&TがAppleの「iPhone」の販売権を独占的に有していることで民主党の政治家から不満の声が上がった。ただし、何か行動をおこす計画なのかどうかは明らかになっていない。
「iPhoneの問題は、iPhoneとAT&Tの関係がまるで『Hotel California』のサービスに似ているということだ」と、Ed Markey下院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)はEaglesのヒット曲に例えて公聴会で発言した。「いつでも好きなときにチェックアウトはできるが決して立ち去ることはできない」
米国時間7月11日に開催された連邦議会下院の通信およびインターネットに関する小委員会での公聴会の主題は、「ワイヤレス革新と消費者の保護」に関するものだったが、iPhoneが民主党議員の間では批判の的として、共和党議員の間では自由な市場と消費者行動における選択の例として持ち出された。
この公聴会では、AppleとAT&Tのどちらも証言していない。
はっきりさせておきたいが、AppleとAT&Tを強制的に分離させるための法案が提出されたということはないし、法案提出に向けた話すらでていない。AT&TはiPhoneを米国で今後5年間販売するための独占契約を結んだと報じられている。
小委員会の共和党筆頭委員であるFred Upton下院議員(ミシガン州選出、共和党)は、iPhoneについて「それが初期段階で成功しているのはワイヤレス市場が事実うまくいっていることを示唆している。iPhoneは消費者の心を惹き付ける最新の機種で、今後ほかの通信業者はそれを越えるように動いていくだろう」と語った。
アナログテレビ放送の終了を前にして、700MHz帯域として周知されている貴重な帯域の一部が、2008年早々にも競売にかけられれば、連邦規制当局が(すべての通信企業が提供する全種類の携帯機器で利用できる)オープンなネットワーク標準を要求することは想像に難くない。
「自分の電話で何をするのかを決定するのは、携帯電話会社ではなく消費者であるべき時期にきていると思う」とMike Doyle下院議員(ペンシルベニア州選出、民主党)は語った。
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