Microsoftの広報担当官Lou Gellos氏は、移民問題はバンクーバーにセンターを新設する要因の1つだが、そうした事情がなくても同地での建設計画は進めていただろうと話した。バンクーバーは、ワシントン州レドモンドから車で少しの距離にありながら、米国の移民法には縛られない点が大きな魅力だという。
「米国の学校を卒業しているものの、就労に必要な書類を取得できない優秀な外国人を雇用しにくい状態が続いていたが、これで問題の解決を図ることができる」(Gellos氏)
新施設は数百名の従業員でスタートする予定だが、Microsoftはこの拠点に「成長の余地」を持たせるつもりだと、Gellos氏は説明した。「施設や敷地の整備はまだ完了していない。センターの建設場所に関する指示さえ降りれば、雇用人数を確定できるだろう」(Gellos氏)
Microsoftがカナダ国内で雇っているスタッフの数は900名強で、そのほとんどが、トロントの地元子会社で販売やマーケティング、開発などに従事している。同社は、バンクーバーにも販売拠点を構えている。
同社はこれまでも、何度となくオフショア開発の実施を試みてきた。社員の大半はシアトル周辺で働いているが、近年はデンマークやイスラエル、インド、中国、英国などの諸外国へも開発拠点を広げている。また最近では、レドモンドの本社に近いワシントン州ベルビューや、ノースダコタ州ファーゴにおける事業を拡大する計画を発表し、ノースカロライナ州およびシリコンバレーでも開発に力を入れている。
カナダMicrosoftのプレジデントを務めるPhil Sorgen氏によれば、彼らは以前から本社に対し、最高の開発拠点としてカナダを推薦してきたという。
「カナダは、ハイテクおよびソフトウェア産業を急速に発達させており、世界がうらやむ生活水準も誇っている。時代の先端を行く情報労働者たちは、カナダの都市のような環境に住みたいと考えるだろう。新たな施設のオープンによって、Microsoftは国際的な競争力を維持でき、ブリティッシュコロンビアおよびカナダは大きな経済的恩恵を得られることになる」と、Sorgen氏は声明の中で述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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