凸版印刷は、決済をするたびに認証データを変える「動的認証(DDA)」方式を採用したICクレジットカード「SMARTICS-C2DN」を6月中に発売する。カードと決済端末の通信記録が盗み取られた場合も、偽造カードを作成されにくく、セキュリティ向上に役立つという。
DDA方式のICカードは、内蔵した秘密鍵をもとに毎回異なる認証データを作成し、決済端末に送信する。端末はデータを分析し、ICカードが特定の秘密鍵を保持していることを確認して認証する。
ドイツやフランスをはじめ欧州では導入が盛んなDDA方式だが、日本ではまだまだ普及していない。しかし最近は国内でICカードのインフラ整備が一通り完了し、クレジットカード業界でより高度なセキュリティ対策を求める動きがあるため、凸版が低コストな製品を開発したという。
凸版では独自開発したOSでメモリー容量を節約し、ICモジュールのコストを抑えたため、現在市場に出ている製品より、約15%コストを低減したとしている。同社では2007年度に100万枚を発行し、2億8000万円を売り上げる計画だ。
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