ベンチャーキャピタルに株式の一部を売却することを発表した携帯デバイスメーカーPalmが、米国時間6月14日に不特定数の人員削減を行ったことが判明した。
14日午後の時点では、社員に対する解雇通知作業はまだ続けられていた。同社の広報担当者Jim Christensen氏によると、即刻解雇される社員もいれば、しばらく現職にとどまる社員もいるという。
Christensen氏はCNET News.comに対し、「今回の解雇はごく一部の社員を対象にしたものである」と語り、特定の分野では今でも人員を募集していると述べた。解雇は全社的に行われているが、米国および開発者職における人員整理が圧倒的に多い。
Christensen氏は、解雇は「コスト削減のため」ではなく、Palmの「社内ヒエラルキーを解消する」ことを目的としたものと話した。
解雇実施のおよそ2週間前、Palmは株式の一部をElevation Partnersに売却する計画があると発表していた。この異例の取引においては、ベンチャー企業のElevationが3億2500万ドルをPalmに投入する。Palmは同社からさらに4億ドルを借り入れて、株主に9億ドル以上を現金で返還する。結局のところ、Palmの株主は1株当たり9ドルの配当を受け取る予定だ。株式譲渡が完了すると、同社株式の75%を個人株主が、25%をElevationが保有する計算になる。
Elevationとの取引が決まるまでの数カ月間は、Palmが主力製品「Treo」を投入しているスマートフォン市場の競争激化を受け、同社が身売りを考えているのではという憶測が広がっていた。Palmは5月末、より充実した電子メール編集およびウェブサーフィン機能を望むユーザーに向け、スマートフォンと併用できる小型デバイス「Foleo」の発売を明らかにしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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