2006年分の確定申告で、ネット申告による届出が49万1000件に達し、前年比で14倍の大幅に増加したことが、国税庁のまとめでわかった。
国税の電子申告・納税システム「e-Tax」は2003年に開始。所得税の確定申告を申告期間中に24時間ネット経由で受け付ける。利用には、電子証明書の取得や、利用者識別番号や暗証番号を受領する必要があり、事前に届け出を行わなければならない。また、インターネットバンキングにより、電子納税を行うことも可能だ。
国税庁では、2006年分の確定申告では、税理士等の第三者が税務書類を作成した場合に必要だった、依頼者の電子署名、および電子証明書の添付を省略するなど、手続きの簡略化を実施。また、全税務署に電子申告や利用開始届出書の提出を受け付ける「e-Taxコーナー」を設けたところ、3万人が利用したという。
また、国税庁がウェブサイト上に設置している「確定申告書等作成コーナー」を利用して作成した申告書による提出件数は、所得税が161万8000件(前年比127.5%)、消費税が6万9000件(同130.2%)と大幅に増加した。さらに、2006年分から新たに設けた贈与税の申告書の提出件数は、1万8000件だった。
国税庁のまとめによると、2006年分の確定申告者数は、過去最高の2349万4000人にのぼり、ネット申告導入への取り組みが一定の効果をもたらしたと評価。2007年分の確定申告期においては、ネット申告の未経験者を対象に「初回来署型電子申告」コーナーを税務署などの相談会場に設置し、納税申告者数増加のさらなる推進を図りたいとしている。
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