Wi-Fi Allianceは米国時間5月16日、次世代高速ワイヤレスネットワーク技術の標準化前の規格を用いた製品の認定を2007年6月から開始すると述べた。
「802.11a」「802.11b」「802.11g」を含む「802.11」規格のバージョンすべてについて対応製品の認定を実施してきた同業界団体は2006年8月、802.11nに関する認定プロセスにおいては2段階からなる手法を採択すると述べていた。同団体は、「802.11n Draft 2.0」版を用いた製品について相互運用性の認定を6月から開始する。
802.11nの正式版が完成すれば、同団体はそれに合わせて認定プロセスを更新する予定である。同団体は、正式版に準拠した製品が、標準化前の製品とも相互運用可能であるようにしたいと述べた。
消費者が認定製品を識別できるように、認定された製品には新しいロゴが付加される。認定製品は7月に店頭に並ぶ予定である。Wi-Fi Allianceは世界7カ国に11の認定試験機関を持つ。認定試験は6月半ばに開始される予定である。802.11n Draft 2.0対応と認定された製品はすべて、802.11a、802.11b、802.11gなどこれまでの802.11規格で認定された製品とも相互運用性を有することになる。
同規格の制定にはすでに2年以上もの期間が費やされており、2007年前半に正式版が完成する予定であった。しかし予定は遅れており、正式規格の完成は早くとも2008年になりそうである。一方、多くの企業が標準化前の802.11n機器をすでに販売している。
Wi-Fi Allianceは通常、規格が承認される前に製品の認定を開始することはしないが、同団体関係者らは、相互運用可能な製品を市場に送り出すことが非常に重要であると述べている。
Wi-Fi Allianceのマーケティング担当シニアディレクタであるKaren Hanley氏は、「802.11nは、既存のWi-Fi技術の5倍のスループットと2倍の通信距離を提供するため、家庭におけるマルチメディアアプリケーションに最適である」と述べた。「したがって、消費者が家庭用ネットワークを拡大するのに必要な技術を得られるよう、相互運用可能な製品を市場に投入することが重要である」(Hanley氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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