世界最大の小売チェーンであるWal-Mart Storesは米国時間5月14日、1800以上の店舗に、インターネット電話(VoIP)サービス「Skype」用の機器を専門に販売する売り場を設置すると発表した。この売り場で、ハンドセット、ウェブカメラ、ヘッドセットなどを販売するという。
Skypeの通話は、PCに接続したマイク付きのヘッドセットで行うことが多い。しかし、同サービスを運営するSkype Technologiesはまた、従来の電話機に似せたハンドセットやWi-Fiを利用したコードレス電話を、「Skype Certified」ハードウェアとして提供している。
このような機器は、 Motorola、Plantronics、Logitech International、Royal Philips Electronicsなどの企業が製造しており、Best Buyのような家電販売店を通じて販売されている。しかし、Skype機器専用の売り場を設けた大手小売業者は、Wal-Martが初めてだ。
Skypeのサービスでは、クライアント同士の通話は無料で、これまでに約2億人がクライアントソフトをダウンロードしている。同社はまた、Skypeクライアントから固定電話や携帯電話に発信できる「SkypeOut」などの有料サービスを着実に構築してきた。一般電話や携帯電話からの通話を受けられるサービス「SkypeIn」も提供中だ。
Wal-Martは、小売店でやはり初となる、Skype用のプリペイドカードも販売する。8.85ドルのカードでは、米国およびカナダの固定電話あてに、時間無制限で3カ月間電話がかけられる。また、国外へのSkypeOutの通話料に充当できる、20ドルのプリペイドカードも販売する。
PC間でSkype通話をする場合は無料だが、Skypeと一般電話との通話は有料になる。Skypeの通話料は、特に国際電話の場合、一般電話の料金よりも大幅に安くなる。例えば、1分あたりわずか2.1セントで通話できるケースもある。
Wal-Martとの提携は、Skypeにとって大きな勝利だ。同社は、これをきっかけに、一般大衆層への普及に拍車がかかると期待している。
Skype North Americaのバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーを務めるDon Albert氏は、声明の中で次のように述べている。「今回のWal-Martとの提携により、各店舗のSkype専用売り場において、当社およびハードウェアの製造で当社と提携している各企業が一般の人の目に触れる機会が増えるだろう。ヘッドセットやハンドセット、ウェブカメラなどのSkype Certifiedアクセサリーを購入したユーザーは、Skypeを使う楽しみが増し、家族や友人、仕事仲間との通話にSkypeをより多く使うようになることが、われわれの調査で示されている」
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス