グーグル文化の担い手S・サリバン氏の仕事

文:Elinor Mills(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2007年05月16日 08時00分

 Googleが流行を作り出す存在であることは衆目の一致するところだろう。この企業はウエブ検索を魅力ある、収益の上がるものにした。そして、古くて小さなウェブサイトが広告によって収入を得るためのエコシステムの基礎を確立した。

 シンプルなデザイン、手厚くもてなされる従業員とその中にいる億万長者たちなどといった不思議な魅力で、Googleは文化の象徴、ウェブのゴールドラッシュの象徴となった。

 GoogleはFortune誌によって米国で最高の職場にランキングされ、最も有名なウェブサイトとなることによって、別の頂点も極めた。また、Googleは辞書に動詞として掲載されるまでに至っている。

 同社は新たなトレンドをスタートさせるべく、「最高文化責任者」(Chief Culture Officer)なる肩書きを持つ職種を作り出した。Stacy Savides Sullivan氏は、Googleの最高文化責任者だ。(編集者注:珍しくはあるが、この肩書きを設けているのは、Googleだけではない。Googleそのもので簡単に検索したところ、最高文化責任者を持つ、あるいはかつて持っていた企業がほんの一握りではあるが見つかる。これにはITサービス企業であるKanbay Internationalや、ワシントン州レドモンドの介護プログラムであるAegisLivingなどが含まれる。)

 Sullivan氏の役割は簡単だ:Googleの特異な文化を維持し、社員たちを幸せにすることだ。独占インタビューで、CNET News.comは彼女がこの仕事をどう進めているかを伺った。

――その肩書きはいつからお持ちなのですか。

 わたしは2006年の夏からこの役職に就いており、わたしは最高文化責任者であると同時に人材資源に関するディレクターでもあります。

――最高文化責任者として、何をしているのですか。

 世界中の社員と一緒に、我が社の文化を維持し強化していくための方法を探し、創設以来われわれが持っている核となる価値観である、フラットな組織、階層構造のなさ、協調環境などを維持することがわたしの仕事です。われわれが成長を続けてもこれを維持し、世界中の新しいオフィスにその文化を広げていくことです。

 われわれは、全ての従業員にわれわれの今日の文化を維持に一役買うと同時に、文化を育て、発展させるのにも参加して欲しいと思っています。ですから、その仕事の一部は異なるプログラムやプロセスを考えつくことであり、また問題を抱えている人と話すことであり、文化のバグをやそれを改善できるアイデアを報告するウェブサイトを作ることでありと、そういう種類のことです。

――1万2000人の従業員でフラットな組織を維持するというのは想像しにくいのですが、一般的に言ってGoogleの文化の特徴は何でしょう。

 わたしは、Googleの文化の特徴は、チーム指向であり、非常に協調的で、これまで伝統に縛られない考え方を促すことです。社員たちがこれまで働いていた場所とは違う――誠実に、そして会社のため、世界のために働いており、これはわれわれの最終的な使命である、情報をアクセス可能なものにするということと結びついています。

――Googleに最高文化責任者を置くというアイデアは誰が思いついたのでしょうか。

 (Googleの共同創設者である)Larry Page氏とSergey Brin氏が2006年夏に考え出したものです。

――他の会社の最高文化責任者を知っていますか。

 いいえ。

――あなたの役職で難しいことは何でしょうか。企業の超高成長率とも関係するかも知れませんが。

 もっとも難しいことの1つは、われわれがGoogle的な従業員に備えて欲しい資質を持った人材を雇用するよう務めることだと思います。Google的というのは、非常に柔軟性、適用性があり、肩書きや階層構造には拘らず、とにかく仕事を片付けることです。

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