Stallman氏は声明のなかで、「最後に1つ残っている障害が、JDKを自由にし、Javaの落とし穴を完全に排除することだ。つまり、自由がなく、法的に足手まといになる一部コードだ。フリーソフトウェアコミュニティーとSunは、協力してこのコードをフリーソフトウェアと入れ替えなくてはならない」と述べた。
Javaは、Javaプログラミング言語で書かれたプログラムを、デバイスに合わせてカスタマイズすることなく各種デバイス上で動作させるソフトウェア技術。これは、「Mac OS X」、「Linux」、あるいは「Windows」の各コンピューティングシステムのネイティブ言語にJavaの命令を変換する「バーチャルマシン」を使用することで実現される。Javaは、デスクトップコンピュータ、携帯電話、Blu-ray Discドライブ、サーバなど、各種コンピューティングシステムごとに異なるバージョンが存在する。
また、Sunが互換性を心配したことから、別のJavaコンポーネントが厳しく管理されるようになった。あるバージョンのJavaがJava本来の動作をするよう認証するために使うテストキットだ。
Sunは9日、OpenJDKソースコードからJavaをビルドしている場合は正式な互換性キットを利用できるとした。同社はこれまでのところ、異なるライセンスで独自にオープンソースバージョンのJavaを開発するApache Harmonyプロジェクトなど、ほかの組織には一切言及していない。
Harmonyの主催者らは、互換性キットの条件を緩和するようSunに呼びかけている。
Green氏はインタビューのなかで、非営利団体には無償にするなどして、Sunが互換性テストキットをもう少し普及させたい考えであることを明らかにした。同氏によると、詳細はまだ詰められていないという。
Javaがオープンソース化されることで、Linuxベンダーは同ソフトウェアを自社製品に組み込みやすくもなる。Sunはまた、これでプログラマーの関心が高まり、Adobe Systemsの「Flash」などのライバル技術への対抗力もつくと期待している。
SunがJavaの管理にGPLを選んだのは、これが最も高い互換性を維持するからだと、Green氏は語っている。
「互換性は極めて重要であり、GPLはすべてにオープンな作業を求めている。これにより互換性の維持される確率が最大限に高まる」とGreen氏は語っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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