ウェブドゥジャパンは5月1日より、携帯電話向けのコンテンツ連動型広告「AdPage」の提供を開始する。モバイルサイトの文章を解析し、内容にあった広告を配信する。
モバイルサイトの全文章を解析して特徴的なキーワードを抽出し、そのキーワードに対して出稿された広告を掲載する。広告は固定料金のクリック型課金で、「広告主の商品に興味を持つユーザーに対して費用対効果の高いアプローチが可能」とウェブドゥジャパンでは説明する。
まずはウェブドゥジャパンが運営するモバイルサイトに導入する。その後、同社の検索サービスである「CROOZ!」を提供しているモバイルサイトにも導入を促し、検索連動型広告「AdSearch」と並ぶ収益源にしていく考えだ。
携帯電話向けのコンテンツ連動型広告は、すでに2月からオーバーチュアがNTTデータと共同でベータサービスを開始している。「先方はまだ実験段階で、導入サイトも1サイトと聞いている。当社は5月に本格サービスを開始し、複数のサイトに導入する」とウェブドゥジャパン代表取締役社長の小渕宏二氏は自信を見せる。
AdPageの広告単価はウェブドゥジャパンが設定した固定料金となる。最低単価は1クリックあたり15円だ。将来的にはオークション方式を導入して広告単価の上昇を図る。最初はAdSearchとは別商品として販売する方針で、初年度250社の広告主を獲得が目標。広告主の理解が進んだ時点で、AdSearchとAdPageを合わせたキーワード広告として販売する考えもあるという。
携帯電話向けの広告市場は今後大きく伸びる分野として期待されている。アウンコンサルティングの予測によれば、携帯電話向けの検索連動型広告およびコンテンツ連動型広告の市場規模は、2005年にはわずか5億円だったが、2006年には21億円、2007年には46億円、2010年には189億円へと成長するという。
ウェブドゥジャパンは2月に大阪証券取引所ヘラクレス市場に上場したばかり。現在の売上高のうち、半分は人材紹介、派遣などの人材ビジネスが占めており、残りの30%がモバイルコンテンツ事業、20%がモバイル広告事業となっている。
小渕氏によれば、人材ビジネスは利益率が高いことからここを収益の柱とした上で、モバイル広告事業に投資し次の成長エンジンとしていく計画だ。現在260の法人サイトに検索エンジンを提供しており、この検索結果に連動した広告の売り上げを提供先と折半するモデルを採用している。
携帯電話向けの検索連動型広告市場はグーグルやヤフーなどの大手も力を入れている分野だが、「我々はすでに多くの提携メディアを押さえている点が強みだ。グーグルやヤフーがこれから参入しようとしても、自社サイトのみの展開になるだろう」(小渕氏)とした。
「3年後には売り上げの半分をモバイル広告事業が占めるようにしていく」(小渕氏)
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