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MS、4月の月例パッチをリリース、8件の脆弱性を修正

文:Joris Evers(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2007年04月11日 12時24分
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 Microsoftは米国時間4月10日、5件のセキュリティ情報をリリースし、「Vista」にも影響を与えるWindowsの「緊急」レベルのゼロデイ脆弱性を含む8つの脆弱性を修正した。

 Microsoftの月例パッチリリースの一環として発表されたセキュリティ情報のうち4件は、Windowsに存在する問題を解決する。このうち3件は、Microsoftの深刻度評価では最高の「緊急」に分類され、残りの1件は一段階低い「重要」と認定されている。「緊急」レベルは、ユーザーがほとんど操作を行わなくても、コンピュータの完全な制御権が奪われるおそれのあるものに与えられる場合が多い。

 Windows向けパッチの1つは、12月に初めて明らかになったゼロデイ脆弱性を修復する。セキュリティ専門家は当初、脆弱なコンピュータにアクセスできなければ悪用不可能だとして、この脆弱性の危険性を今より低く見積もっていた

 Microsoftが発表したセキュリティ情報「MS07-021」によれば、同脆弱性は「Client/Server Run-time Subsystem」と呼ばれるWindowsの基本的なコンポーネントに存在しており、現在提供されているWindowsの全バージョンに影響を与えるという。Microsoftは、「ユーザーが意図的に作成されたウェブサイトを閲覧することで、同脆弱性を悪用する攻撃者は標的としたシステムの完全な制御権を奪取することができる」と述べている。

 10日にリリースされたパッチの中で、Vistaに影響するのはMS07-021に含まれるものだけだ。その他のパッチはすべて前OSの「Windows XP」に適用される。これらのパッチには、よく知られている支援ツール「Clippy Office」の機能を引き継いだ、「Microsoft Agent」の深刻なセキュリティホールに対処するものが含まれている。Microsoft Agentの脆弱性は、「Windows 2000」および「Windows Server 2003」にも影響をおよぼす。

 Microsoft Agentの脆弱性は、同ツールが特定の目的のために作られたウェブリンクを処理する方法に関係している。Microsoftのセキュリティ情報「MS07-020」には、同脆弱性は悪質なウェブサイトを通して悪用される可能性があると記されていた。Windows Agentは、以前にも修復が施されている。

 Symantec Security ResponseのグループプロダクトマネージャーVince Hwang氏は、Microsoftが今回リリースしたパッチの修復対象となった脆弱性で最も危険なものは、Client/Server Run-time SubsystemおよびMicrosoft Agentの脆弱性であると、電子メールによる声明で指摘した。

 「これらの脆弱性はWindowsの複数のバージョンに影響を与えることから、悪用される可能性が高まっており、この2つのパッチを重視する必要があると考えている」(Hwang氏)

 Windows XPには、プラグアンドプレイ機能に関する深刻な脆弱性も存在している。この脆弱性は過去にも修復対象となっており、2005年には「Zotob」ワームによって悪用された。これは、ユーザーが何の操作をしなくても悪用される危険のある脆弱性だが、攻撃者は標的マシンと同じサブネット内にいる必要があると、Microsoftはセキュリティ情報「MS07-019」で説明した。この攻撃はファイアウォールで防ぐことができるという。

 IBM Internet Security Systemsの研究者であるTom Cross氏は、ファイアウォールでリスクを軽減できるとはいえ、多くのハッカーがこのプラグアンドプレイ脆弱性に飛びつくだろうと述べている。同氏が発表した電子メールの声明には、「悪用するのが簡単なため、われわれは『Universal Plug and Play』脆弱性をきわめて深刻なものとして受け止めている。今週末までにはこれを悪用した攻撃が見られるのではないか」とあった。

 セキュリティ情報「MS07-018」は、「Content Management Server」の2件の脆弱性に関するもので、うち1つは「緊急」と認定されている。攻撃者は、Content Management Serverが特定のリクエストを処理する方法に関係している同脆弱性を悪用して、同製品によって管理されているウェブサイトの制御権を奪うことができる。

 今回のパッチリリースの1週間前には、7件に上るWindowsの別の脆弱性を修復するセキュリティアップデートが、予定を早めて行われていた。Windowsがアニメーションカーソルを処理する方法に関係する脆弱性を悪用し、PCを攻撃する事例が現れたために、Microsoftはアップデートを急いだとされている。なお同社は、3月にはパッチをリリースしなかった。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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