サンフランシスコ発--Hewlett-Packard(HP)は、プレーヤーの周囲にある物をゲームの中のトリガーとして使う、携帯ゲーム向け技術の開発に取り組んでいる。
HPは、試作段階の携帯ゲーム向け技術「mScape」のコマーシャルを公開した。その内容は、流行に敏感な若いゲーマーたちが登場し、mScapeを使ってゲームをしながらサンフランシスコの街を歩きまわるというものだ。このゲームではプレーヤーの周囲にある物が、新たなレベルへ進んだりボーナスを得たりするためのトリガーになる。「われわれは、子供たちにソファから立ち上がって欲しいのだ」と、HPのゲーム部門担当最高技術責任者(CTO)Rahul Sood氏は、当地でのプレゼンテーションで語った。
mScapeの細部についてはまだ明らかにされていないが、モーションセンサを搭載したコントローラが中心になっている任天堂の人気ゲーム機「Wii」への反響から、HPはヒントを得ようとしているらしい。mScapeは明らかにまだ試作段階だが、Sood氏は「これまでの進展に非常に満足している」という。同携帯ゲーム機のキャッチフレーズは、「君のいる世界がプレーフィールドだ。ゲームの中に入っておいで」というものだ。
プレゼン後の取材においてSood氏は、この種のゲームができるハンドヘルド機器に関するHPの計画について、ほとんど明かそうとしなかった。しかし、同社はハンドヘルド機器をゲーム機に変えるための基本技術の開発を進めており、広範囲にライセンス供与することを希望しているという。
HPの研究所では、およそ2年間にわたりmScapeの技術に取り組んできたと、カリフォルニア州パロアルトでの研究員の1人、Patrick Goddi氏は述べている。同技術は、GPSなどのセンサやWiiのコントローラーに搭載されているような加速度計を、ゲーム開発者たちが活用するための下地になるという。
初期段階のコンセプトでは、ゲーム主催者が街や公園の周辺にいろいろな小型センサを設置しておき、プレーヤーがハンドヘルド機器を使って移動する仕組みになっている。今回のちょっとしたデモで披露されたコンセプトによると、こうしたセンサは、ゲームの中でボーナスレベルや敵からの攻撃といった特定のイベントを引き出すトリガーになる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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