Sony BMG Music Entertainmentは、コンテンツアグリゲーターであるGlobal Music Internationalと提携し、ミュージックビデオやフルコーラスの楽曲、着信音を中国の携帯電話契約者に配信する契約を締結した。
Global Music InternationalはSony BMGのコンテンツをChina Unicomを通じて配信し、契約者が楽曲やミュージックビデオ、着信音を購入し、携帯電話にダウンロードできるようにする。これによりGlobal Music Internationalは、中国や西洋のアーティストによるコンテンツを含む、Sony BMGの幅広い楽曲を提供することができるようになる。
中国の携帯電話契約者数は3億人を超えてなお増え続けているため、同国は携帯電話コンテンツビジネスにとって重要な市場となっている。また、携帯電話コンテンツに対する関心も高まってきている。
一方で、レコード会社は既に、著作権のあるコンテンツに対する不正アクセスと闘ってきている。中国における録音物の約85%が不正なものである。レコード会社の業界団体であるIFPIによれば、海賊版の楽曲の売り上げは2005年において約1000万ドル相当に達しているという。2007年1月には、Warner Music GroupやSony BMGを含む音楽会社11社が、ライセンスを受けていない楽曲へのリンクを提供し、著作権を侵害したとしてYahoo Chinaを相手取って訴訟を起こしている。
レコード会社は、アーティストの作品の不正配信と闘っているとはいえ、市場の大きな可能性にも目を向けている。Sony BMGは、Global Music Internationalとの関係が、自社の楽曲を中国における膨大な数の携帯電話契約者にもたらす鍵となるだろうとみている。
Sony BMGのアジア担当エグゼクティブバイスプレジデントであるKelvin Wadsworth氏は声明で「われわれは、Global Music Internationalが中国の大手通信事業者との間に確立した関係を高く評価している。われわれの持っているユニークな携帯電話向け音楽コンテンツを彼らのパートナーである通信事業者のネットワークを介して提供するというライセンス契約を締結でき、非常に喜んでいる」と述べている。また同氏は、「われわれはこの合意について、業界に革新をもたらしたり、自社のアーティストとファンたちを結ぶ新たな方法を見出したり、新たな収益源を生み出したりするための総合的な戦略の重要な部分を占めるとみている」とも述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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