ワシントン発--Viacomの弁護人によると、YouTubeが著作権侵害をしているのは間違いなく、コンテンツを取り締まる責任が誰にあるのかがこの訴訟での争点になるという。
Viacomの代理人を務めるワシントン州の法律家チームメンバーであるDon Verrilli氏は、この問題に関する「数カ月に及ぶ長い」交渉の末、解決に至らなかったため、Viacomは先週に入ってから、Googleのビデオ共有サイトYouTubeに対し「やむを得ず」10億ドルの訴訟を起こしたと述べた。
GoogleとYouTubeの弁護人は、1998年のデジタルミレニアム著作権法(DMCA)の条項により、著作権侵害が指摘されたビデオを速やかに削除すれば、両社に著作権侵害の法的責任は及ばないと主張してきた。
YouTubeとGoogleのプロダクトカウンセルであるGlenn Brown氏は、先週に入ってからインタビューで「連邦議会はDMCAにおいて、YouTubeのようなサービスを可能にすることを意図していたと確信しているし、これまで一貫してそのように考えてきた」と述べている。
法律事務所Jenner & BlockのパートナーでもあるVerrilli氏は、ハリウッドにおける米連邦最高裁判所のファイル交換サービスGroksterに対する裁判の事例を引き合いに出し、そのような解釈はViacomに不当な負担を強いるものであると主張する。
同氏は、非営利のシンクタンクProgress and Freedom Foundation(PFF)が当地で開催したパネルディスカッションで、「24時間体制の監視団を組織して、YouTubeをチェックして、結果をまとめ、(削除要求を送り)、翌日にはビデオが削除されたことを確認する、という業務に専念させなければならないことになる」と述べた。
Verrilli氏は、YouTubeのプライベートグループでのビデオ共有機能は外部からの監視が難しく、監視活動がよりいっそう困難になっているとも指摘した。
同氏は、YouTubeは削除要求の提出があれば著作権侵害が指摘されたビデオを削除することに同意しているし、ライセンス契約を結んだ企業のビデオコンテンツは問題なくフィルタリングしているようだから、同社が著作権侵害をしていることを認識しているはずだと述べた。
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