Webマーケティングガイドでは、モバイルインターネット調査会社のネットエイジアリサーチと共同調査のもと、
携帯電話を使ったクロスメディアに関するモバイルリサーチ調査を行った。
今回の調査対象は、15歳以上〜39歳未満の男女モバイルユーザー300人で、男女比については50%ずつの均等割付けを行った。
キャリア比はDoCoMo:49.0%、au:38.0%、SoftBank:13.0%となっており、年齢比は15〜19歳:33.3%、20〜24歳:19.0%、25〜29歳:14.3%、30〜34歳:16.7%、35〜39歳:16.7%となった。
今回の調査では、「第1回QRコードの利用実態に関する調査」で調査したQRコードと、もはや広告手法としては常識となりつつある、「○○と検索してください」についての調査を行った。
最近よく話題に出てくるようになったクロスメディア戦略とは、特性の異なったメディア同士を組み合わせることによって生じる相乗効果を利用し、ターゲットとのコミュニケーションをより深めるという考え方である。
上記のように、クロスメディア戦略の中で、「○○と検索してください」を使ったキャンペーンは非常に盛り上がりを見せており、それはモバイル業界にも言えることである。
この手法の成功には、”モバイル検索の普及”が必要不可欠な要素となってくる。
Klabの調べでは、検索サイトを利用したことがあるユーザーは92%にも及んでおり、モバイル検索は浸透したかのように見える。しかし、モバイル検索を利用したことがあるユーザーのうち48%のユーザーは、現行のモバイル検索エンジンに不満を抱えており、モバイル検索はまだまだ発展段階であると言える。
こういった状況の中、モバイル検索を使った広告手法はユーザーにとってポジティブに映っているのだろうか、それともネガティブに映ってしまっているのか。
Q1では、まずどのようなメディアからモバイルサイトへ移動する事が多いかを尋ねた。
その結果、「非常に良く行う」という回答が最も多かったのは、1位が「インターネット」で39人(13%)、2位は「雑誌」の36人(12%)、2位とは若干の差が開くが3位には「テレビ」が13人(4.3%)で位置している。
「たまに行う」という回答では、1位には「雑誌」が122人(40.6%)で位置し、その後2位に「インターネット」が118人(39.3%)、
3位に「テレビ」の41人(13.6%)となっている。
「非常に良く行う」と「たまに行う」を合計した、"モバイルサイトとの相性が良いメディア"は、「雑誌」が158人(52.6%)で最も多く、そして「インターネット」が157人(52.3%)の僅差で続く結果となった。
3位以降は、「テレビ」が54人(18%)と検討するものの、雑誌やインターネットとは大きな差があることが伺える。
携帯電話は、"常に30cm以内にある究極のプライベートデバイス”であると言われている。
つまり、モバイルサイトへのアクセス(クロスメディア)は常時可能なわけだが、今回の調査では「雑誌」と「インターネット」からの流入が多い事がわかっており、多くのユーザーは自宅からモバイルサイトへ移動する事が多いのではないかと考えられる。
Q2では、どういった時にモバイルサイトへ移動する事が多いかという質問を行った。その結果、「詳しい情報が知りたいとき」という回答が最も多く201人(67%)となった。
次いで、「プレゼントなどの募集があったとき」の168人(56%)、そして「お得な情報があるとき」の138人(46%)と続いている。
今回の調査結果からは、多くのユーザーに情報を能動的に得ようとするポテンシャルがある事が伺えたが、クロスメディアの成功はいかにユーザーの興味を喚起し、アクションを起こさせるかにかかっていると言える。
情報を小出しにしていては、いくら"続きはWebで”や"○○と検索してください”と謳っても、ユーザーの興味を掻き立てることは出来ないだろう。
上記したようなネットへと導くようなスキームだけでなく、ユーザーが自主的に行動を取りたくなってしまうような商品と、
その”良さ”を最大限にユーザーへと伝えることの出来るシナリオが必要なのではないだろうか。
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