IBMとGoogleが、ガジェットと呼ばれるミニアプリケーションで提携した。両社は、これまで主に個人ユーザー向けに提供されてきたガジェットを企業ネットワーク向けに提供する意向だ。
両社は米国時間2月28日、ビジネスユーザーがIBMの「WebSphere Portal」から「Google Gadgets」にアクセスできるようにするための提携を発表した。
IBMでは4月より、WebSphere Portal上でGoogle Gadgetsを検索し、IBMのソフトウェア上で動くように設定可能にするための「IBM Portlet for Google Gadgets」を提供する計画だ。今後は営業担当者が販売アプリケーションから取り出した顧客情報をGoogleのウェブベースのマッピングサービスに記入するなどの利用例が考えられる。
IBMのポータルおよびウェブインタラクションサービス担当バイスプレジデントLarry Bowden氏は、Google GadgetsをWebSphere Portalに組み込む理由について、消費者向けのウェブツールに対する企業の関心が高まりつつあるためと説明する。
他のビジネスソフトウェア企業と同様、IBMも、ブログやWikiをはじめとする人気のウェブプログラムを組み込んだウェブベースのコラボレーションソフトウェアを開発している。一方のGoogleは、既に検索アプライアンスを企業向けに販売しており、ホステッドアプリケーションの取り揃えも拡大している。
「Googleは本プロジェクトに必要なAPIをわれわれに開示しており、人材も投入している。シームレスで使い勝手のよい機能が実現する」とBowden氏は述べる。
Google GadgetsはIBM製ポータルソフトウェアのコントロール下にあるブラウザ内で動作する。そのため、顧客は、ネットワークアクセスセキュリティやデータバックアップなど、企業にとって重要な機能を適用できると、Bowden氏は述べる。さらに、従業員がGoogle Gadgetsを使いながら住所や氏名などの情報を社内ネットワーク上に保存することも可能になると、同氏は加えた。
IBMのソフトウェアは現在、Google以外のガジェットとは連携する予定はない。だが、Bowden氏は提携先を拡大していきたいとの意向を示している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」