サンフランシスコ発--このイベントは、未来の先駆けとなるかもしれない。米国時間2月17日に開かれたYouTube人気ブロガーたちの集いでは、参加者のほぼ全員がビデオカメラを片手に交流を行っていた。
「As One」と呼ばれるこのイベントには、新進のエンターテイナーや情報収集に余念のない人々、新しいコミュニケーションメディアへの参加を望む人々が集まり、互いにレンズを向けながらの会話が行われた。
ここではカメラが回り、誰もがポーズをとり、すべての言葉が録音された。携帯電話のカメラやハンディカメラを持ち歩くのが当たり前となった時代には、日常生活がイベントの一部となってしまうということを、サンフランシスコのピア39の光景が示していた。
100人と見積もられる参加者の多くが、メディアの大衆化を実証していた。1カ月あたり3000万のユニークビジターを集めるYouTubeは、いわゆるユーザー創作世代への影響力を増しつづけている。その結果、YouTubeのブロガーやビデオ製作者の一部が、真剣な取り組みを始めている。
Ben Going氏は、インターネットで有名になったことは自分の生活を変えたかという質問に「まだ追っかけはいない」と答えた。アラバマ州ハンツビル出身の21歳でウェイターをしている彼には、YouTubeに2万6000人を数えるファンがいる。
そんなジョークからほんの2分後、赤い髪をした10代の2人連れが、Going氏にサインを求めた。YouTubeでは「Boh3m3」として知られるGoing氏は、記者に向かって肩をすくめて、わくわくしたような困ったような様子を見せて、ビデオの中でもよく身に付けている帽子のつばを下ろしながらサインをした。
カリフォルニア州パシフィカからやってきた、14歳のEric Dutton君はGoing氏に「いつも見ています」と話した。
2年前なら、カリフォルニアに住む14歳の少年がアラバマ州のウェイターを慕うというのは奇妙なことだと言えたかもしれない。しかし今は違う。1日2時間YouTubeを見るというDutton君は、サインをもらった後「ブログで見るBoh3m3氏は本当に率直な人で、天然の面白さがある。たとえば、ブーメランを投げると必ず戻ってきて自分の頭に当たるんだと言ったことがある。また彼は、オーストラリア人が僕たちを騙そうとしているとも言っているんだ」と話した。
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