「私たちはGusの誕生日のことでいろいろと頭を悩ませた。欲しい物をすべて手に入れた人に、いったい何をあげたらいいのだろうかと」とRaimondiさんは当時を回想する。しかし、取り掛かってみると、本は1週間足らずで完成した。「日曜日にデータをアップロードすると、水曜日にBlurbから発送の連絡があった。木曜には本が届いたので、土曜の誕生日パーティに十分間に合った」とRaimondiさんは語る。
Blurbを利用することで、ユーザーはブログのコンテンツや「Flickr」や「iPhoto」に置いてある高解像度写真など、さまざまな情報をBookSmartソフトウェアに取り込み、印刷できる書籍の形態として保存できる。
ただし、Blurbは必ずしも万人向けではない。ベストセラー入りを狙えそうな原稿を持っている人や、自分の本を店頭に並べたいという人は、ブックデザインと販売のエキスパートがそろった従来の出版社ルートを使った方がいいだろう。
しかし、そうではないすべての人々に対して、Blurbは、自費出版を請け負う版元に費用を支払わなければ今まで実現し得なかった機会を提供するのだ。
「Blurbユーザーの大部分は、原稿を書き上げる、ということはしない人々だ。だが、彼らは、コンテンツ、写真、レシピ、エピソードなど、1冊の美しい本にまとめたいと思う何かは持っている」とBlurbの最高経営責任者(CEO)Eileen Gittins氏は語る。「私たちの仕事は、いわば、すべての人々に対して出版を『民主化』することだ」(同氏)
こうしたBlurbの理念は、口コミを通してどんどん浸透している。Gittins氏によれば、出版点数と売上額は、前週比40%のペースで拡大しているという。
本のテーマとしては、料理レシピの他に、休暇や結婚式の写真も人気だ。また、Blurbを使って販促用パンフレットやマーケティング資料を作成する人々もいる。そして、家族史も人気のジャンルだ。
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