世界最大手携帯電話メーカーのNokiaは、19%の大幅な増益を発表した。同社はその要因として、堅調な売り上げと安定した利益幅を挙げている。
Nokiaの2006年第4四半期の売り上げは16億5000万ドル(12億7000万ユーロ)で、前年同期の13億9000万ドル(10億7000万ユーロ)から増加した。通年の利益は、2005年の46億9000万ドルから、2006年は55億9000万ドルに増加した。
また、第4四半期のNokia製携帯電話機の総出荷台数は、前年同期比27%増の1億600万台だった。同社は、北米を除く世界の全ての地域で市場シェアを拡大した。
Nokiaの最高経営責任者(CEO)であるOlli-Pekka Kallasvuo氏は、2006年は同社にとって「良い」年だったと語った。「(2006年は)過去最高の売り上げを記録した。2006年の業績は良かったが、より好業績を上げられたかもしれないし、そうあるべきだった。われわれは、事業を改善し続ける方法を模索している」(Kallasvuo氏)
Kallasvuo氏は、第4四半期にカメラ機能や音楽プレーヤー機能を内蔵する高性能マルチメディア携帯電話機の生産に遅れが生じたと語った。しかし、それらの問題はすでに改善されたという。ただ、生産に遅れが生じた結果、それらの高性能携帯電話機の同四半期の売り上げは前期からわずか6%しか増加しなかった。同社は、およそ24%の売り上げ増を見込んでいた。
また第4四半期には、Nokia製携帯電話機の総出荷台数が増加したにも関わらず、電話機の平均価格は下落した。価格が年間を通して下落し続けた原因は、Nokiaがインドや中国といった新興市場をターゲットにした低価格の携帯電話機を販売していることにある。第4四半期の同社製携帯電話機の平均価格は116ドル(89ユーロ)だった。ちなみに2006年第3四半期の平均価格は120ドルで、2005年第4四半期の平均価格は128ドルだった。
しかし、サムスン電子やMotorolaといった競合他社とは異なり、Nokiaは価格が下落しているにも関わらず、それでも利益を確保している。Nokiaの最大のライバルであるMotorolaは、先週の決算発表で、2006年第4四半期は48%の減益だったことを明らかにした。同社は、営業経費削減の取り組みの一環として5%の人員削減を行う予定だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したも のです。海外CNET Networksの記事へ
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