個人的に、2003 年の末にPX-G900 を買ってから、もう4 年もこのプリンタであらゆるものをプリントしてきた。仕事柄毎日プリントもしているし、写真プリントやDVD などのレーベルプリントもかなり使っているが、トラブルらしいトラブルもなく本当によく動いてくれている。おかげでこの4 年間、パソコン本体は何台も買い換えたが、プリンタを買い換えるチャンスがなく過ぎてきてしまった。
私のように3〜4 年前にプリンタを購入したユーザーにとっては、特に大きなトラブルはなく古いプリンタにそこそこ満足してしまっていると、いつの間にか世の中の進化に取り残され、逆に不便さに気づかず使っていることも多いのではないだろうか。私自身、純正インクを1 セット買い揃えるたびに新しいモデルに買い換えようか悩んでいたのだが、ここ数年、プリンタはフォト複合機が主流に。それも、最新の機能を搭載し、いままでのプリンタでは考えれらなかったようなことができるモデルが、プリント単体モデルと同等の価格で販売されている。以前は複合機を考えもしなかった私のようなユーザーにとっても、マルチフォトカラリオ「PM-A970」は十分魅力的に見える。
今回レビューするエプソンの最新複合機「PM-A970」は、そんな魅力的な複合機のひとつ。“マルチフォトカラリオ”には地上デジタル放送のテレビプリントに対応した「PM-T990」もあるが、その機能をのぞけば、この「PM-A970」がフラッグシップモデルと言える。
エプソンの“マルチフォトカラリオ”は、デジタルカメラの記録メディアを読み込むためのカードスロットをはじめ、コピー、スキャン、フィルムスキャンなどのさまざまな機能を搭載した複合機のシリーズだが、今回の「PM-A970」はさらにCD/DVDのコンボドライブが搭載された。プリンタでは考えられなかった「データ保存」ができるプリンタなのだ。
このCD/DVDドライブは一見、レーベルプリントのためのものかと思いがちだが、そうではなく、メモリカードスロットから読み込んだメモリカードのデータをCD-R/RW にバックアップできるというもの。もちろんCD-RだけでなくDVDの読み込みも可能だ。
このスロットの便利な点は、パソコンを起動させてアプリケーションを開いて……という手間をかけずに、プリンタにメモリカードをセットし、プリントし、バックアップをとり、レーベル印刷をする、という流れが完結するというところだ。
デジカメ写真のデータを本体のハードディスクに保存しておくだけではどうしても心もとない。パソコンが壊れてしまったがために、子どもの成長記録がすべて消えてしまっては後悔しきれないだろう。ある程度使い慣れたユーザーでも、あとで補正をしようと思いながら、その時間が取れずにそのままハードディスクに眠ってしまう画像も少なくない。継続して画像管理を行おうと思うと、案外手間がかかって長続きしないことも実感しているのではないだろうか。それならいっそ、プリンタで手軽にバックアップをとってしまったほうが、写真の管理も活用もよりしやすくなるというものだ。
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