こうした仕掛けのほかにも、みんなの恋愛相談には「恋愛スキル」という経験値がある。回答数やお礼を貰った数、ハートポイントを貰った数で恋愛スキルがアップし、スキルに応じて称号が変化する。称号が変化するとそれに応じて、利用できる機能も増える。上位者になるとサイト内に会議室を開いたり、チャットをしたりすることが可能になる。
みんなの恋愛相談の利用者層は20代〜30代が中心で、女性が68%を占める。投稿された相談に対する回答率は99.9%と非常に高い。ユーザーの在住地域に大きな偏りはなく、全国に広がっているという。投稿数は相談が1日平均30〜50件寄せられ、回答やお礼等も含めると300件近くに及ぶ。
相談内容には恋愛、性の問題、結婚生活、夫婦関係などがある。その中には人生を左右するような重い相談も寄せられているため、1つ1つの相談が非常に深いものになる傾向があると小林氏は述べ、「数ではなく質の高さが重要」だと語る。サイトの質を維持するため、ユーザ−からの通報機能を搭載し、禁止事項に反する投稿やスパム業者による書き込みに早く対応できるよう力を注いでいる。
小林氏はみんなの恋愛相談について、「質問をする場ではなく、相談のできる場を提供したかった。質問にはたいてい答えがあるが、相談には答えというのはない」と述べる。1つの解を導きそこで終わりになるのではなく、より活発に意見のやり取りがあるコミュニティーの構築を目指す。
オウケイノーツが運営するもう1つのQ&Aサイトである「みんなのQ&A」はより広範に及ぶ質問や相談をテーマにしている。みんなのQ&Aは、携帯電話で撮影した画像をアップロードし、その画像を使った質問や相談を投稿することが可能だ。例えば、あるものの名前を知りたいが、言葉では説明できない、こうした場面に出くわしたとする。こうしたときに、携帯電話のカメラ機能を使って写真を撮り、その画像をもとに質問することが可能だ。携帯電話の利便性を生かしたQ&Aサイトといえる。
現在、サイトで配信する広告とポイントの販売、ASPサービスを主な収益源としている。その中でもオウケイノーツは、血液型占いなどの占い情報をポータルサイトや企業向けに提供するASPサービスに力を注いでいる。コンテンツ不足に悩む企業やアクセス数の改善に取り組んでいる企業をターゲットにしている。
モバイルからサービスを始めたが、今後は「携帯電話やPCにこだわらず、リアルの展開も含めた恋愛のカウンセリングができるようになればいい」と小林氏は考えている。そして、将来的には、みんなの恋愛相談で恋愛スキルの高い人がプロの恋愛カウンセラーとして、活躍できる場を提供していく方針だ。
さらに、小林氏は「3〜5年後には、恋愛相談といえばみんなの恋愛相談と言われるような媒体としてのプレゼンスを築きたい」と語り、恋愛という普遍的で答えが一つではないものに対する相談場を提供することで、「少子化などの問題を抱える今の日本の状況を変えていきたい」とその意気込みを示した。
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