シャープは、年頭記者会見を行い、2007年における同社の事業取り組み方針を語った。基幹事業である液晶テレビを始め、大型液晶への取り組み、太陽電池事業を3大事業として位置づける構えだ。
同社社長、町田勝彦氏は、「個人消費は団塊世代向けの“極・楽・備”(極上、楽しめる、備える商品)、団塊ジュニア世代の“軽・薄・探・省”(手軽、薄型、探索、省「ロボット」商品)が、今後の推進役になる」と2007年の消費動向を話した。
昨年夏に亀山第2工場を稼動させ、生産ラインの増強を図った液晶事業は、国内外ともに2007年も増産体制を強化する。亀山第2工場には、大型液晶パネルの供給体制拡充を目指し、第3期生産ラインを導入。これにより、現在月3万枚のマザーパネルの投入能力が倍の月6万枚まで増強することになる。導入は今年7月を予定している。
海外では、北米市場の液晶テレビ生産拠点であるメキシコ工場に第2工場を建設。昨年より稼動しているモジュール生産工場とあわせ、液晶モジュールからテレビまでの一環生産体制を整える。
2007年の液晶テレビ世界需要は昨年から50%増の6800万台と予測しており、その中でも40型以上の大型の構成比が約20%と見ている。
会場には、ラスベガスで行なわれたCESに出品された世界最大の液晶テレビ、108型が展示されており、液晶の大型化を強くアピールした。
一方、液晶に次ぐ柱とされる太陽電池事業は、昨年度から18%増を見込む2350億円を売り上げ目標としている。補助金の打ち切りなどマイナス要素もあるが、オール電化へのハウスメーカーの積極的な取り組みなどから、拡大傾向としている。
3月には、奈良県の葛城工場に太陽電池セルの生産ラインを増強し、需要の拡大に対応する。
さらに、ソーラーシステム事業本部を富山事業所に新設する。こちらで太陽電池用のシリコン生産を開始することで、太陽電池の一貫生産体制を整え、事業拡大を図る。
同社全体では、2007年度の連結売上高目標は前年より10%増の3兆3000億円としており、過去最大を更新したいとしている。
また、Blu-rayプレーヤーについては、「今春には発売する方向で検討中」との考えを示した。
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