ラスベガス発--シャープは、Consumer Electronics Show(CES)開幕前夜の米国時間1月7日に記者会見を開き、世界最大の108V型液晶テレビを披露した。
このような巨大画面テレビの市場は小さいが、価格は時間の経過に伴って低下するし、懐疑的な見方のあったほかの大画面テレビも顧客を獲得している、とシャープ幹部らは指摘する。今回披露された108V型液晶テレビの発売は今夏で、価格は未定。
Sharp Electronics AmericaのシニアバイスプレジデントBob Scaglione氏は、「65V型液晶テレビを発売したときは、これを疑問視する声が多かった」と明かした。このようなテレビは民生機でも売れる、と同氏は述べている。
さらに重要なことは、このテレビが、プラズマテレビ業界と競合液晶メーカー各社に対する挑戦状である点だ。108インチの液晶は、既に発表済みの現在最大のプラズマテレビより大きいと、シャープの最高経営責任者(CEO)藤本俊彦氏は指摘している(プラズマテレビの最大サイズは約105インチ)。同テレビはまた、プラズマテレビより解像度が高く消費電力は低いという。こうちた大型テレビで採用されている技術は、いずれ小型の量産モデルにも投入されていくようになる。
液晶テレビは、プラズマテレビが圧倒的なシェアを誇る40インチ超サイズのカテゴリでも対抗できるようになりつつあると、藤本氏は加えた。
藤本氏は、「液晶が薄型パネルの最有力フォーマットになろうとしていることに疑問の余地はない。ただ、液晶がフラットスクリーン技術として飛び抜けているわけでもない」と語っている。
藤本氏は、DisplaySearchの統計を引用し、液晶テレビの世界的な需要は、2006年の4200万台から2007年には6970万台まで伸びる、と述べた。2010年には液晶テレビの出荷台数が1億2800万台に達するという。
一方、シャープは2007年、液晶テレビのマーケティングとブランド戦略を拡大するほか、激しく迫る競合各社に対して価格面でも攻勢を強めていく。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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