シスコCEO、ホームネットワーク市場における首位獲得に意欲

文:Marguerite Reardon(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2007年01月10日 16時15分

 Cisco Systemsの最高経営責任者(CEO)、 John Chambers氏は米国時間1月9日、ネバタ州ラスベガスで開催中のConsumer Electronics Show(CES)で講演を行った。同氏はその中で、将来のホームネットワークに関するCiscoのビジョンと、同社が今後、提携や買収を通じて、いかにして同市場のトップ企業へと上り詰めるかについて概説した。

 Chambers氏は、現在、家電市場は重要な過渡期にあると指摘した。過去10年間に、エンターテインメントがアナログからデジタルへと移行した。そして今後2、3年間に、複数の家電機器がネットワーク接続され、全ての家電を家のどこででも利用できるようになり、しかもそれが可能な限り容易かつ安全に行えるようになる。

 Chambers氏は、「私がCiscoに入社した15年前、われわれはインターネットとネットワーキングが世界の人々の生活、働き方、遊び方を変えると主張した」と述べ、さらに次のように続けた。「われわれは、うまく行けば、複数の製品をネットワーク上で共有可能にできると考えた。そこで、まず企業向け戦略の概要を示し、その後、サービスプロバイダー向け戦略、さらに商業市場向け戦略の概要を示した。そして本日われわれは、将来Ciscoがホームネットワーク市場のリーダーとなる根拠を示したいと思う」

 Chambers氏は、重要なトレンドを発見し、戦略を実行することによって複数の新市場のリーダーに上り詰めたCiscoのこれまでの実績を強調した。大半の企業が1つの市場のリーダーとなるのに苦戦する中、Ciscoは複数の新市場に積極的に進出してきた。そして、同社はいずれの市場でも市場シェアで首位か2位の座を獲得してきた、と同氏は語った。

 「われわれが目標を達成できるか否かを検討する際は、一歩下がって、われわれの過去の実績を見て欲しい」(Chambers氏)

 Chambers氏は、未来のホームネットワークのデモを披露した。同氏は、車に搭載されたデジタル音楽システムとホームネットワークをネットワーク接続し、ユーザーが自宅に到着して自動車の電源を切ると、車内で聞いていた楽曲が自動的にハンドヘルドモバイル機器に転送されるという内容のデモを行った。さらに、ユーザーがリビングに入り、テレビのスイッチを入れると、リモコンを一度クリックするだけで、その部屋で楽曲を聴き続けることができる。

 ネットワーク上の全ての機器において、曲目リストが同時に自動作成されるため、ユーザーは、部屋から部屋へ移動する際に音楽や映像が入った特別な機器を持ち運ぶ必要はない。また、別の機器で同じ音楽を聴きたい時にも、いちいちその機器をアップデートする必要はない。ネットワークを通じて全ての機器が自動的にアップデートされるからだ。

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