「iPodマジック」は起こらない--アップル製ケータイを待ち受ける壁

文:Michael Kanellos(CNET News.com) 翻訳校正:DNAメディア2006年12月19日 17時27分
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(編集部注:このコラムにあるApple製携帯電話の噂に関する記述は、すべて英文執筆時12月7日現在での内容です)

 カレンダーを眺めていて気付いた、2つのことがある。

 (a)2007年1月のMacworld開催まであと数週間だ。Apple Computerは、「BlackBerry」に似たスマートフォンを発表すると見られている。

 (b)ここ最近、私はAppleファンの反感を買うようなことはしていない。また、最近誕生日を迎えて45歳になった。背中に増えたほくろを心配するよりもっと楽しいことをしなければ。

 というわけで、とにかく、Appleの新しい携帯電話が登場するのではといわれている。その仕様は、「スライド式キーボード付き」「4Gバイトまたは8Gバイトのストレージ搭載」「CDMAまたはGSMネットワークに対応」だと伝えられている。価格は、年間契約割引未適用で249ドルからだそうだ。

 だがこの電話は、ほとんどうまくいかないだろう。

 もちろん、最初はそんな気配もないだろう。あらゆるApple製品の発売時がそうであるように、わざとらしいまでの歓声が沸き起こるはずだ。「人類が壁画を描いて以来、最大のコミュニケーション革命だ」と絶賛する人もいるだろう。「後はぴちぴちのシャツを着れば、ほとんどスタートレックの世界だ」と言う人もいるかもしれない。

 いつものことだ。Appleが医療分野に進出すれば、「『iBag』ほど、ユーザーフレンドリーで使いやすい人工肛門バッグがあっただろうか」というSteve Jobs氏の叫びをみんなおとなしく聞くのだろう。

 Appleの携帯電話は発売と同時に爆発的に売れるだろう。が、やがて勢いは収まり、「予想外にヒットしなかった」諸々のビデオカメラ、携帯電話、無線ルータなどと同じ棚に並べられることになるだろう。「Mac mini」を覚えているだろうか?小型コンピュータに革命を起こすと言われていたあのマシンだ。しかし革命は起こらなかった。フラットパネルの「iMac」はどうだったろう?Appleが行った価格設定が他のPCの価格を引き上げるという見方があったが、この予想も外れた。

 では、Appleの携帯電話が成功しない理由を述べよう。これはきっと素晴らしいハードウェアであろうし、私が米国一のケチ男でなかったら購入するかもしれない。しかし、同電話の販売戦略全体が、私が「iPodマジック」と呼ぶものに頼ってしまっている。「『iPod』は大成功を収めた。つまりAppleには、未知の分野に参入し、その分野を完全に手中に収める力がある」という理屈だ。

異なる状況

 ところが、iPodの成功は1度きりの現象に終わるのではないかと思われるのだ。当時の状況を思い出してほしい。2001年後半のiPod発売によって、当時のMP3プレーヤーが抱えていたいくつかの大問題が解決された。その頃のMP3プレーヤーといえば、64Mバイトとか128Mバイトといったフラッシュメモリ型の小容量タイプか、そうでなければ2.5インチのハードドライブ搭載という大型タイプしかなかった。そして、当時のポータブル音楽プレーヤーの王者ソニーは、まだポータブルCDプレーヤーを忘れられないでいた。

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