だが、Microsoftは2006年3月になると、新しいPCへのVista搭載は年末商戦に間に合わない、と明かした。そして、企業向けには11月、一般向けには1月へと発売を延期した。
コードが最終版となったことで、コンピュータメーカー各社は最終テストを実施し、新OSを搭載したPCの製造に着手できるようになった。だが、これらが店頭に並ぶのは1月の正式発売後になる見通しだ。
Microsoftはまた、マウス、キーボード、カメラ、プリンタなどが新OSとスムーズに対応するよう、ハードウェアおよびソフトウェアのメーカー各社にドライバを用意してもらう必要がある。
Allchin氏によると、NvidiaはDirectX 10に対応した最初のグラフィックスカードを8日以降に発売するという。同氏は、「自分で試したが、Windows Vistaで使うとその性能に圧倒される」と語っている。
8日の発表により、今回の長い作業は1つの山を超えた。だが、企業の大半がVistaを導入するまでには、数年とはいかなくても数カ月はかかる可能性が高い。
Microsoftは、企業へのVista導入について野心的な目標を掲げている。しかし、一方で同社は、発売後1年では大企業にあるPCのわずか20%にしかVistaが導入されない、との予測を示している。調査会社IDCによると、Vistaの前バージョンである「Windows XP」をリリース後1年の時点で導入していた企業はわずかに約10%だったという。
Allchin氏は、Vistaのコードが完成したことで、企業は「本格的な導入テストを開始」し、アプリケーションが同OSに対応するかを確認していくようになる、と語っている。
同氏は、「一部の顧客は早急に移行を進めることを表明している」と語っている。また、そのほかは新マシンの購入に合わせてアップグレードを進めるだろうと、同氏は語っている、
消費者の方はVistaへの移行を「速やかに進めるだろう」と同氏は語っている。
同氏は、「企業は社内でテストを行う必要がある。不安を十分に取り除く必要がある」と語っている。Allchin氏はまた、アプリケーションの互換性などをテストするVista用ツールが増えており、企業にとっては移行計画が容易に立てられるようになった、とも加えた。同氏によると、Microsoftは、同ソフトウェアのインストール準備を整えた企業にとって作業が楽になるよう心がけたという。「導入をはるかに容易にした」という。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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