大日本印刷(DNP)は10月20日、関連会社であるモバイルブック・ジェーピー(MBJ)と共同で、電子書籍の流通事業を本格的に開始すると発表した。大手出版社の書籍などを対象に、電子化や販売サイトへのライセンス提供を行っていく。
MBJは2005年1月に設立し、DNPのほか複数の出版社の出資を得て、電子書籍流通事業を手がけてきた。DNPでは2006年7月にMBJの第三者割当増資を引受け、同社株式の34.7%を保有する筆頭株主となった。また10月にはDNPからMBJへ人員を派遣するなど、協力関係の強化している。
両社では今後、出版社の負荷を軽減するため、電子書籍販売サイトへのライセンス提供や、販売データの集計といった業務を代行する。また新たに電子書籍の取り扱いを検討する企業などに向け、販売サイトの構築ASPサービスを提供する。
このほか書籍の電子化を進め、現在MBJがライセンスを受けている文芸作品に加え、コミック、オーディオブックといった分野のコンテンツ強化を図る。このほか携帯電話機やパソコン、専用端末など、読者の利用環境に合わせて対応フォーマットも拡充していくという。
DNPとMBJでは2007年9月期に、出版社100社以上、電子書籍販売サイト100店舗以上と契約を予定しており、20億円の売上げを見込む。
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