住友商事(岡 素之社長)とイーブックイニシアティブジャパン(鈴木雄介社長)は、電子書籍(イーブック)コンテンツの海外展開に向け、資本・業務提携することを発表した。
具体的には、住友商事がイーブックイニシアティブジャパンに出資(出資比率2.2%)し、戦略的パートナーとして共同でイーブックの海外展開を行っていく。
イーブックイニシアティブジャパンは、現在、国内で展開するイーブックのポータルサイト「10daysbook」において、コミックを中心に小説やノンフィクションなど書籍4000点以上を電子化し、イーブック事業の売り上げで国内最大規模に成長している。
今回の提携に基づき、同社は、国内の出版社や著作権者に対して海外展開の許諾交渉を行うとともに、国内で培った著作権保護ノウハウを住友商事に提供する。
一方、住友商事は、総合商社の強みを生かし、自社の海外拠点を通じて、海外大手通信事業者や海外のコンテンツプロバイダと提携しながら、コミックを始めとする日本の電子コンテンツの翻訳、著作権管理、代金回収を行うほか、イーブックイニシアティブジャパンを通じ、海外の書籍をイーブックとして国内で販売していく予定。
今後のスケジュールとしては、まず、03年度中にアジアでの供給体制を整備、04年度からサービスを開始するとともに、欧米を始め世界におけるイーブック市場に対する包括的な取り組みを推進していく計画。取り扱う作品は、事業開始当初に約1000点を揃え、順次、拡充していく予定で、今回の海外展開において、04年度に1億円、5年後には30億円の売り上げを目指す。
なお、海外展開における技術支援は、インターネット総合研究所の子会社であるアイ・アール・アイコマースアンドテクノロジーが担当する。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」