マサチューセッツ州の最高情報責任者(CIO)Louis Gutierrez氏が、技術プロジェクトの予算不足への不満から辞任する見通しだ。
Gutierrez氏は米国時間10月3日、マサチューセッツ州の行政財務長官Thomas Trimarco氏に辞任届を送った。辞任届には、進行中のプロジェクトに対する支出を中断したことについて、同州への強い非難が述べられている。
「私が任されているのは--10年以上にわたって発展してきた--IT投資プログラムを解体させることだ。立法を委ねられた人々はいま、このプログラムの救済に乗り気ではないようだ」と、Gutierrez氏は書いている。
同氏の辞任は30日後に有効となるが、「OpenDocument」をマサチューセッツ州の標準的な文書フォーマットに採用する方針の妨げにはならないと、同州の知事Mitt Romney氏の広報担当官を務めるFelix Browne氏は語った。
「われわれは慎重さを保ちつつも、積極的に事を進めていく方針を確立している」とBrowne氏は述べ、Gutierrez氏の後任に指名されている人物はいないと説明した。
今年の1月にCIO職を引き継いだGutierrez氏は、行政機関の文書にOpenDocument Format(ODF)を採用するというマサチューセッツ州の従来の方針を強く支持してきた。
8月にマサチューセッツ州は、Microsoft Officeのプラグインを使用する意向を明らかにした。このプラグインを使えば、同州行政機関の職員はMicrosoft OfficeでODF形式の文書を開いたり保存したりできる。このプラグインは、2007年中に採用される予定だ。
Gutierrez氏は辞任届の中で、マサチューセッツ州がITへの投資プログラムを「解体」させようとしているとし、現行のプロジェクトを中断して新たに開始するには莫大な費用がかかるだろうと述べている。
夏の初め、マサチューセッツ州の上下両院は複数の技術プロジェクトへ出資する法案を通過させなかった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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