カリフォルニア州のArnold Schwarzenegger知事の「失言」を収めた音声ファイルが流出した件に関し、米国時間9月12日、同知事に対抗する民主党知事候補のPhil Angelides氏陣営が、問題のファイルは同氏の側近が入手したものだと認めた。この行為をめぐっては、音声ファイルが保存されていたウェブサイトがハッキングされたとの疑いも持ち上がっている。
現在は州財務長官の職にあり、2006年11月の州知事選挙に出馬予定のAngelides氏だが、同陣営の選挙運動責任者であるCathy Calfo氏は、側近の行為は法律違反ではないと主張している。
「われわれの考えでは、問題の音声ファイルは、パスワード設定もなく、誰でも見られるウェブサイトから取得され、極秘との表示もなかったのだから、これは公にされた記録に関する問題だ。このファイルは、メディアや一般の人々に公開されるべき性質のものだ」と、Calfo氏は述べている。
音声ファイルに記録されていたSchwarzenegger知事の発言は、Angelides氏の側近がLos Angeles Timesにリークしたため一般に知られ、騒動となった。Schwarzenegger知事は3月に補佐官と交わしたこの会話の中で、アフリカ系およびラテン系の人たちについて、情熱的だという意味で「激しい」血筋だと語っていたからだ。
ファイルの中でSchwarzenegger知事は、「だから、彼ら(キューバ人とプエルトリコ人)はみなとても激しい。彼らに流れる、アフリカ系の血筋とラテン系の血筋が合わさってそうなるんだ」と語っている。
Schwarzenegger知事はこの発言を謝罪した。また、11日には同知事の法務秘書官が声明文の中で、2名の人物が8月に許可なくこの音声ファイルをダウンロードしたと発表した。
今後は、このファイルが保存されていたspeeches.gov.ca.govというURLのウェブサーバの設定が論争の的になるかもしれない。カリフォルニア州政府は、このサイトで、たとえば「http://speeches.gov.ca.gov/dir/06-21.htm」と表されるようなディレクトリ構造のもとに、Schwarzenegger知事の演説を記録した複数のMP3ファイルを保存していた (このウェブページはすでにオフラインにされているが、Googleのキャッシュに保存されている)。
Angelides氏に近い筋が12日にCNET News.comに語ったところでは、このURLを途中で「切り落とし」、「http://speeches.gov.ca.gov/dir/」と入力すれば上位レベルのディレクトリにアクセスが可能で、ここでは問題の音声ファイルが誰でも閲覧できる状態になっていたという。パスワードも必要なかったと、この人物は述べている。
Angelides氏の選挙運動責任者を務めるCalfo氏は、この件が明るみに出て以来、Los Angeles Timesへの情報提供は、2人の側近がCalfo氏の許可なく独断で行ったことだと述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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