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M・キューバン氏、HDの魅力を語る - (page 2)

文:Greg Sandoval(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2006年09月14日 05時00分
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--5年後には、消費者はどんな娯楽を楽しんでいるのでしょうか。「ネットワークと接続されたリビングルーム」とは、どのようなものだと思いますか。

 問題は3つあります。「リビングルームにはどんなデバイスが置かれるのか」、「どんな番組ソースが提供されるのか」、そして「それらをどうつなげるか」です。

 家庭における娯楽の中心がHDTVとなることに異論の余地はないと思います。具体的には、これは壁掛けのLCD(liquid crystal display)となるでしょう。問題は、このTVにどう接続するかです。

 賢いTVメーカーなら、OpenCable Application Platform(OCPA:双方向サービスを提供するためにケーブルTV業界が定めているソフトウェア標準)との互換性を確保し、USB X.XとFireWireコネクティビティを提供することで、消費者がHDTVに好きなデバイスを接続できるようにするでしょう。

 個人的には、個人が管理するハードディスクを接続するのが最も適していると思います。5年後にはテラバイト以上の記憶容量を持つハードディスクを100ドル未満で入手できるようになります。ここに音楽やその他のHDコンテンツを入れ、HDTVにつなげば、リモコンを使って好きな映画を再生できるようになります。

 誰もがコンテンツはインターネットから配信されると考えています。しかし、そうはなりません。HDコンテンツをインターネットからダウンロードするためには大変なコストと時間がかかるからです。50インチ以上の壁掛けLCDを買った人が、圧縮HDによる通常画質のコンテンツを観たいと思うでしょうか。最高画質のコンテンツを観たいと思うのではありませんか。

 Blu-ray Disc品質、またはHD DVD品質以上のコンテンツは実現可能ですが、ダウンロードすることはできません。現実問題として、(テラバイト級の)コンテンツはネットからダウンロードするより、宅配サービスを使って(コンテンツの入ったハードディスクを)翌日届けてもらった方が早く、安上がりです。家電の方がネットよりも高速なのです。

 賢明な企業なら、コンテンツを入れたハードディスクを郵送し、消費者がその中から好きなものを選べるようにするでしょう。私ならDirecTVとDish Networkを合併します。そしてNetflixとHollywood Videoを買収し、多彩なコンテンツを詰め込んだ10テラバイトのハードディスクを無料またはプレミアム価格で消費者に提供します。

 ハードディスクはNetflix流に消費者の自宅まで郵送するか、Hollywood Video流に店頭でピックアップできるようにするか、衛星回線(またはケーブル回線)を使って継続的にハードディスクに配信します。いずれにしても、ユーザーはディスクをLCD TVにつなぐだけで、映画を存分に楽しむことができるようになるでしょう。

 家でごろごろするのに飽きたら、Landmarkシアターに出かけ、巨大なスクリーンと最新の音響効果で映画を楽しむこともできます(Cuban氏は最近LandmarkTheatresを買収した)。

--HD映画をキオスク端末でハードディスクにダウンロードしたり、映画を入れたハードディスクを宅配したりする可能性に言及されましたが、現時点での最善の選択肢は何だと思いますか。なぜ、それほどDVDを嫌っているのですか。

 誤解しないでください。私はDVDを嫌っているわけではありません。ハードディスクの柔軟性、携帯性、多様性を評価しているだけです。DVD画質の映画を4本入れた4ギガバイトのフラッシュドライブと、ケース入りの4枚のDVD--旅行に持って行くとしたら、どちらが簡単だと思いますか。

 もっと進めて、100本の映画をハードディスクに入れて持ち運べるとしたらどうでしょうか。実際、私はこの方法でHDNet Filmsと2929 Entertainment(Cuban氏のエンターテインメント企業)で放映する予定の映画を持ち歩き、確認しています。

--ビデオオンデマンドは実行可能なモデルではないと考えておられるようですが、私の知人たちはBlockbusterに行ったり、NetflixからDVDが届くのを待ったりするより、ウェブから直接ダウンロードしたいと言っています。こうしたモデルはいつ実現すると思いますか。

 実現しません。少なくとも、「観たい時にすぐ観る」という形では無理です。翌日配達を頼む代わりにネットでダウンロードすることはできるでしょう。画質にこだわらないなら、60分でビデオを宅配してくれるサービスを使う代わりに、ネットでダウンロードすることも可能です。しかし、その場合はダウンロードを始める前に、まずは映画・TV業界の「海賊版恐怖症」と戦わなければなりません。

 大量の制限事項に同意しない限り、映画・TV会社がコンテンツのダウンロードを許可することはないでしょう。消費者はコンテンツの価値より、いらだちを感じることの方が多いはずです。コンテンツを購入するにせよ、レンタルするにせよ、そのコンテンツを使って何を、どのくらいの期間にわたってできるのか、あるいはできないのかは消費者には分かりません。コンテンツを再生できるデバイスも分かりません。まったく、すばらしい世界です。

 普通の画質でも構わないなら、インターネットにアクセスし、好きなコンテンツをすぐにストリーミングすることができるでしょう。Broadcast.comが提供したのは、まさにこのモデルでした。「観たいものをすぐに観る」ことが不可能だとは言いません。しかし、それはHD映像ではない。HD映像はダウンロードできるようにはなりません。

 HD映像をダウンロードあるいはストリーミングするためには桁外れの帯域幅が必要です。もし一般家庭でも常時100Mbpsのスイッチ帯域を利用できるようになるなら、ダウンロードはすばらしいモデルだと思います。しかし、現在の技術または近い将来に実現する技術や財務シナリオでは不可能です。

 上りと下りの帯域幅の問題もあります。今後5-10年で、一般家庭はどの程度のWiMax、WiThis、UltraThat、XXMax帯域を利用できるようになるのでしょうか。4台のTivoで好きな番組を録画し、同時に家庭内の4台のHDTVに映像を配信することはできるのでしょうか。すべてのHDTVに8Mバイト以上のデータを同時にストリーミングすることはできるのでしょうか。私は不可能だと思います。

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