Mozilla Japanら3社、Firefoxでサイトを正しく閲覧できるサービスを提供

 Mozilla Japan、アルゴ21、三菱総合研究所は9月11日、「Firefox」で閲覧する際に、レイアウトが崩れたり、コンテンツの表現が変わってしまうなどの問題を改善する「TouchUpWebサービス」の提供を開始した。

 TouchUpWebサービスは、3社が共同で開発した「TouchUpWebシステム」を利用したもので、Internet Explorer(IE)での閲覧を前提に最適化されたウェブサイトを、Firefoxで正しく閲覧できるようにするための情報(TouchUpスクリプト)を提供するサービス。8月までは準備段階としてベータ版サービスが提供されていたが、9月から正式にサービスの提供を開始した。

 TouchUpWebシステムは、Firefoxの拡張機能である「TouchUpWeb拡張機能」と、TouchUpスクリプトを管理し、各ブラウザに提供する「TouchUpWebサーバ」から構成される。これらはオープンソースソフトウェアとして公開されており、誰でも利用することが可能。TouchUpWeb拡張機能は専用ページから無償でダウンロードできる。

 TouchUpWeb拡張機能を組み込んだFirefoxで問題のあるコンテンツにアクセスした場合、ブラウザからの簡単な操作によってTouchUpWebサーバに対する問い合せが実行される。そのコンテンツに対応した修正情報(TouchUpスクリプト)がサーバに登録してあれば、そのスクリプトがダウンロードされた後にコンテンツの修正が行われ、正しく閲覧できるようになる仕組みだ。

 TouchUpWebシステムでは、ひとつの万能なTouchUpスクリプトが存在するのではなく、それぞれ問題のあるサイトや問題を生じる特有のパターンに対して用意された個々のスクリプトがデータベース化されてTouchUpWebサーバに格納されている。つまり、さまざまな問題に対して、個別のTouchUpスクリプトを用意する必要がある。

 このため、TouchUpWebプロジェクトでは、バザール型の開発体制を構築し、幅広い開発者の参加を募っている。その準備のひとつとして、スクリプト開発者のための問題管理サーバ(「Bugzilla」)を用意している。Bugzillaを利用して集められた情報は、管理者によってチェックされた後、Mozilla Japanが運用するTouchUpWebマスターサーバに集積される。

 また、システムを開発した3社自体も、今後、TouchUpスクリプトの増強によるデータベースの拡充作業を行うとしている。

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