Mozillaは、「Firefox」とMicrosoftの次期OS「Windows Vista」の相互運用性の確保に向けたMicrosoftの申し入れを受け入れた。
Microsoftの提案は米国時間8月19日、同社のオープンソース研究所のディレクターであるSam Ramji氏が、Mozillaの開発者が用いているブログに公開文書として投稿したことから明らかになった。Microsoftの提案は、ワシントン州レドモンドにある本社に、オープンソース関連施設を新設し、そこではMicrosoft社員がMozilla開発者と1対1で対応するという内容だ。また、この提案には、Mozillaの電子メールクライアント「Thunderbird」に対する支援も含まれている。
これに対し、Mozillaの「現象学者」であり本件に関する広報担当者でもあるMike Beltzner氏は「この1対1のサポートを受けることには非常に興味がある」と述べた。
ただし、Beltzner氏は、「Mozillaでは既にVista上でFirefoxおよびThunderbirdをテストしている」ことを明らかにし、「両製品が『Default Program』機能に対応するよう検証している」とも述べた。
Default Programとは、MicrosoftがVistaに加える予定の新機能で、音楽再生やウェブを閲覧する際に、標準で起動するアプリケーションを設定可能にする機能。この機能は、アプリケーションの競合を避けることができ、ユーザーがどの処理をどのプログラムに任せるかを設定するための統一されたインターフェースを提供する。この機能に関する詳細は、Microsoft Windows Application Experience Groupが8月上旬に発表した文書に掲載されている。
Beltzner氏はブログ投稿で、FirefoxとThunderbirdの開発チームはMicrosoftの支援があれば、Vistaで取り入れられる多くの機能を利用することができるだろう述べており、これには「アプリケーションを保護する新セキュリティモード、InfoCardの利用と統合、RSSデータの保存とサービスとの統合、Vistaのカレンダーおよびアドレス帳との統合」などが含まれるとしている。
Beltzner氏はまた、Ramji氏の書き込みの中で「Microsoft Windows Vista Readiness ISV Lab」が新設されそうだということに期待感を示した。「今回説明された施設とプログラムは、Firefox 2とThunderbird 2を適切な形で統合する上で、大きな助けになる」とBeltzner氏は記している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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