Search Engine WatchのChris Sherman氏もまた、ソーシャル検索は現時点で「根本的な欠点を抱えている」と述べている。
同氏は自身のブログに「どんなに多くの人々がブックマーク作成やタグ付け、投票など、ウェブコンテンツを際立たせる行為を行ったとしても、ウェブの規模や範囲を考えれば、大半のコンテンツはソーシャル検索の取り組みではカバーしきれない。ウェブは人間がついていけないスピードで成長し続けている」と書いている。
もちろん、複数の企業が過去にこういったことに取り組んできた。
Ask.comの最高経営責任者(CEO)Jim Lanzone氏によると、かつてAsk Jeevesであった同社は、2000年にQ&AサイトとしてAnswer Pointを立ち上げたが、人々には質問に無償で答える動機がほとんどなかったため、2002年に同サービスを終了したという。Lanzone氏はSearch Engine Watchに再掲載された電子メールの中で「時間をとって他人の質問に答える『専門家』は少ないということがわかった」し、「多くの場合は、コミュニティに質問を投げかけて答えを待つのではなく、普通に検索した方が迅速かつ容易だった」と書いている。
その後、Ask.comの一部の従業員はInfoSearch Mediaへと移籍し、同社のAnswerbagというQ&Aサイトに取り組むことになった。こういった従業員には、当時Ask Jeeves Internationalの社長を務め、現在はInfoSearch Mediaの最高経営責任者(CEO)を務めるGeorge Lichter氏も含まれていた。Lichter氏によれば、Answerbagの1カ月当たりのユニークビジター数は100万人であり、登録ユーザー数は約8万人だという。
彼らは今回、Web 2.0を利用して答えをもたらそうとしている。
Lichter氏は「ソーシャルQ&Aはただ質問に答えるというものではなく、一種の交流だ。質問を行うこと、回答した人物を理解すること、そしてそれにまつわるすべての対話が関係してくる。それがとても重要なことだ」と述べるとともに、「われわれが生活において抱く質問の多くには微妙で主観的な面があり、それこそ人々がソーシャル検索に求めているものだ」と述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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