米司法省とMicrosoftは米国時間8月30日、歴史的な独禁法裁判を巡る和解条項の一部について、2年間の期間延長を正式に申請した。延長期間は最長で2012年まで可能となっている。
連邦裁判所判事への共同申請は手続き上の作業に過ぎない。政府は、Microsoftの同意を得た上で、5月には既に延長申請の意向を明らかにしていた。
2002年に下された最初の同意判決を承認した米地方裁判所のColleen Kollar-Kotelly判事も、当事者が集まって行われた前回の定例会議の場において、「最適な処置」だとして変更を受け入れる意向を示している。同時に、もっと早くこのような提案が行われなかった方が不思議だ、とまで語っていた。
和解条件に対する変更提案の内容では、Microsoft Communications Protocol Program(MCPP)関連の和解条項の有効期限が2009年11月12日に変わる。同プログラムは、プロトコルの利用ライセンスを供与することで、サードパーティー開発者によるWindows対応ソフトウェアの開発を支援することを狙いとしている。
一方でMicrosoftは、同裁判所の命令がない限り、同社のサーバおよびツール事業部担当シニアバイスプレジデントのRobert Muglia氏に、MCPPライセンシー向け技術資料の書き直しを引き続き担当させなくてはならない。Microsoftはここ数カ月、連邦政府および各州の規制当局、そしてKollar-Kotelly判事からさまざまな批判を受けてきた。同判事は、プロジェクトの進行があまりに遅いとして同社を非難していた。Muglia氏は、プロジェクトの進ちょく状況を定期的に同裁判所に報告する準備をしておかなくてはならない。
そのほかのライセンスやミドルウェアに関する和解条項の残りの部分については、予定通り2007年11月12日が有効期限となる。政府は「残存条項」に関し、最大3年の期限延長を裁判所に請求する「一方的」な権限を留保している。また、Microsoftはこのような期間延長について一切反対しないことに同意している。
今回の申請は9月7日に検討される可能性が高い。この日は、当事者らがKollar-Kotelly判事同席の上で次回の定例会議を開催する。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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