インターネット関連事業や投資事業を展開するネットエイジグループが8月30日、東京証券取引所マザーズ市場に新規上場(IPO)した。公募株数は3500株のみで、売り出しはなし。
1株あたりの公募価格は仮条件52万円〜60万円の上限となる60万円で、初日の終値は公募価格に対して2.3倍の140万円となった。朝方の寄りつきでは公募価格60万円の買い気配に、差し引き約9000株の買い注文があった。その後値段がつかず、どんどん買い気配値を切り上げていき、買い注文が1万株を超える場面もあった。後場に入ると買い気配値が100万円を超え、引け間際に公募価格比2倍となる初値120万円を付けた。終値は同2.3倍の140万円でストップ高だった。出来高は7511株。
市場関係者の中には、「今期(2007年3月期)連結予想1株あたり利益8427.66円の100倍(PER)である84万〜85万円程度の初値がつくのではないか」という見方もあったが、それを上回る好人気だった。ただし、参考類似企業の同PERを見ると、デジタルガレージが87倍、GMOインターネットが36倍、サイバーエージェントが23倍などとなっており、割高感は否めない。
資金調達額は20億6000万円で、そのうち10億3000万円をインターネット関連事業の事業拡大のためのシステム投資や、営業、技術スタッフの採用費用、携帯電話コンテンツサービスの新規開発などにあてる。残りの半額をベンチャーキャピタル投資、ベンチャー企業支援事業のサービス強化のための運転資金にあてる予定だ。
また、ネットエイジグループの上場は、9月14日に同じくマザーズ上場予定のミクシィを占う試金石とも見られていたが、これでミクシィ人気にさらに拍車がかかる可能性が高まった。ネットエイジグループは、1999年6月にミクシィ(当時は有限会社イー・マーキュリー、2000年10月に株式会社化)の設立を支援して、創業時に出資している。現在も、ネットエイジキャピタルパートナーズI 業務執行組合 ネットエイジキャピタルパートナーズが6800株(保有割合9.34%、大株主第2位)、ネットエイジキャピタルパートナーズが5200株(同7.14%、第4位)の合計16.48%保有している。
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