“3管プロジェクターユーザーに捧げられたRD”というのが、本機の第一印象だ。本機は、世界で始めてHD DVD録画再生に対応したHDDレコーダーである。
ブランドとしては、同社のデジタル放送対応レコーダー「VARDIA」シリーズの最上位モデルという位置づけになる。1Tバイト(500Gバイト×2台)のHDDに地上デジタル放送を最大約130時間録画可能で、録画した番組をハイビジョン画質(TS記録)のままHD DVD-Rへムーブできる。
またHD DVD-Rへの直接録画も可能だ。片面1層(15Gバイト)/2層(30Gバイト)のHD DVD-Rに対応している。VR録画用にMEPG-2エンコーダーを1基搭載しているが、H.264など次世代規格のエンコーダーは採用していない。HD DVD記録は1倍速(DVDの約3倍速相当)で、今までのRDシリーズと同じくDVD-R/-RW/RAM録画再生にも対応している。なお、書換型のHD DVD-RW/-RAMは規格が未策定のため未対応となっている。
インシュレーター底面にはハイブリッド素材ではなくフェルト素材を使っている。本機は15.2kgの重量があるため、一般的なフェルトのほうが特性をコントロールしやすいためだろう。ここまで凝るならば、ホームシアター対応のマルチリモコンが欲しかった、というのは高望みだろうか?
外見は、フルメタリックな密度感と、四隅に踏ん張ったインシュレーターが印象的で、いかにも音に効きそうなフォルムをしている。価格にふさわしい重量級のボディは1990年代の高級VTRを彷彿とさせるが、90年代と異なるのは、そのスッキリした印象だ。以前なら、シャンパンゴールド色の重圧長大なモデルになっただろうが、シルバー色のボデイとシンプルな前面表示には、適度な軽快さも感じられ、現在のリビングに置いても重苦しさは感じられない。
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