Microsoftが、HTMLの知識を持たないユーザーでも使用できるようデザインされた、新しいブログソフトウェア「Windows Live Writer」のベータ版をリリースした。
「Blogger」や「LiveJournal」「WordPress」といった大半のブログオーサリングソフトウェアでは、ユーザーが多少のHTML知識を持っていることが利用の前提となっている。だが、ブログの1つや2つ持っていて当たり前という時代が到来し、技術マニアではないウェブユーザー向けのソフトウェアが求められるようになった。Microsoftの「Windows Live」サービスに含まれるWindows Live Writerが狙っているのは、まさにこうした市場の需要だ。現在は、「Windows XP Service Pack 2」を使用しているWindowsユーザーを対象としたベータ版が、無料でダウンロードできるようになっている。
非常に簡単に利用できるとされる同新ソフトウェアには、一般的なウェブベースブログクライアントで用いられるHTMLタグコーディングの代わりに、「WYSIWYG(What You See Is What You Get)」のインターフェースが実装されている。さらに、各種の画像や、Live Writerの姉妹サービスである「Windows Live Local」の地図情報、さまざまな映像および音楽プレイヤーなどを組み込むことも可能になっているという。
簡単利用をうたうブログソフトウェアは、ほかにも存在している。2006年に入ってからは、Apple Computerが同社の「iLife '06」スイートの一環として、テンプレートやドラッグ&ドロップ機能を利用してウェブページおよびブログを作成できる「iWeb」ソフトウェアをリリースしている。しかし、iWebはApple独自の「Mac.com」ホスティングサービスでのみ使用可能なソフトウェアであったため、他のプロバイダーによる採用は進まなかった。これとは対照的に、Windows Live Writerは、Microsoftの「Spaces」ネットワークだけでなく、Bloggerや「TypePad」などの主要ブログサービスとの互換性を有している。
もっとも、同サービスはベータ版がリリースされたばかりであり、ソフトウェア自体およびほかのブログサービスとの互換性に問題はないのか、あるとすればどのような問題なのかといった事柄は、まだ明らかになっていない。Spacesネットワークでは問題が発生したという報告もある。しかし、Microsoftが主張するとおり、Windows Live Writerが手軽に利用できるサービスであるならば、HTMLが苦手な人々でも簡単にブログを作成できるようになるはずだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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