Apple Computerが投入する次期Mac OS X「Leopard」は、Michael J. Fox主演の「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場したタイムマシン「Delorean」をほうふつとさせる機能が搭載され、これを利用したユーザーは過去にさかのぼることができるようになる。
この機能が搭載された目的は、ハードディスクの故障が原因で大切な営業用プレゼンテーションのファイルや、家族が集まった写真が消滅するといった危険を未然に防ぐことだ。
Appleの「Time Machine」ソフトウェアを利用するには、さすがにプルトニウムは不要だが、予備のハードディスクが1台必要になる。
米国時間8月7日、AppleのWorldwide Developers Conference(WWDC)でTime Machineを発表したAppleのプラットフォームエクスペリエンス担当バイスプレジデントScott Forstall氏は、Leopardユーザーがこのバックアップ機能を使うと、ドキュメントや写真などの各種ファイルの最後に保存したデータを検索することができるようになるという。
自分のファイルをバックアップするのはMacユーザー全体の約4分の1に過ぎず、自動アップデートを実施しているユーザーにいたっては全体のわずか4%だと、Forstall氏は語っている。Macユーザーは、Time Machineを使うことで、失いたくないファイルのバックアップやリストアの自動設定がしやすくなると、同氏は述べる。
参加者の反応で判断すると、WWDCに集まったAppleの開発者らはTime Machineのユーザーインターフェースに興味を示したようだ。Finder機能を使ってファイルが見つからない場合でも、Time Machineのボタンをクリックすると、遠くにブラックホールが現れ、ウィンドウがそれに向かって列をなすエフェクトが表示される。各ウィンドウが1日、あるいはその他の一定期間に対応しており、目的のファイルを見つけるには、ユーザーがブラックホールに向かって時間を「さかのぼる」ことになる。画面横にはタイムラインが表示され、時間をさかのぼるのに合わせて進行状況が表示される。
Mac OS Xの開発ディレクターBrian Croll氏は基調講演後のインタビューのなかで、同ソフトウェアが、新旧ファイルの「差分」を保存していることを明らかにした。目的のファイルが見つかったら、マウスをクリックするだけで、メインのFinderウィンドウに表示させることができる。
Croll氏は、「一般ユーザーは、自動的に処理が行われることを望む」と述べた。Mac OS Xの『Backup』機能に関するフィードバックを一般ユーザーから集めた結果、このTime Machineのアイデアが浮かんだと、同氏は語っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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