NECは8月3日は、カーボンナノチューブ(CNT)に関する基本特許を米SouthWest Nanotechnologiesにライセンス供与すると発表した。
CNTは、直径がnmサイズのカーボン(炭素)でできた円筒状の細長い材料。NEC特別主席研究員の飯島澄男氏が、1991年に発見した。高い強度、電気伝導性、熱伝導性など、従来の材料にみられない優れた特性を持つため、「現在ナノテクノロジーを支える中心的な素材として世界的な注目を集めており、多様な製品への応用が期待される」(NEC)。
SouthWestは、米オクラホマ大学が開発したCNT製造技術「CoMoCAT製法」を実用化した企業。今後、CNTを全世界に供給していく計画という。今回特許ライセンス契約を締結した理由について、NECは「(SouthWestが)供給計画を遂行していくにあたり、当社から基本特許の提供を受けることが必要不可欠と判断したため」と説明する。
NECでは、「当社が保有する単層、および多層のCNTに関する基本特許は、CNTの製造、販売に不可欠」とみる。現在CNT関連事業を検討している世界各国のさまざまな企業と、ライセンス供与に向けた交渉を進めているという。
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